通勤中、猛吹雪の中を散歩するワンコをよく見かける。
犬だってこんな日に散歩はしたくないんじゃないだろうかと思う。
プルプル震えながらも必死に飼い主について行って散歩するワンコは健気だ。
そしてその従順さはわかりやすくて癒される。
人間とは違ってシンプル。
人間は複雑怪奇。
と、思っていたら男と女は意外に単純だったりする。
大人の恋愛になればなるほどそうなのかもしれない。
最近、自分の恋愛偏差値の低さにに落ち込んでいる。
「散歩する惑星」も私の理解力の低さのせいなのか難易度が高くて苦戦。
解説.....
ここは、とある惑星のとある場所。サラリーマンは突然リストラされ泣きわめく。道に迷った男は訳もなく殴られる。マジシャンは人体切断のマジックに失敗して男を本当に切り刻んでしまう…。そんなある日、家具屋を経営するカールは、保険金欲しさに自分の会社に火をつけてしまう。タクシー運転手をしていたカールの長男トーマスは、人々の悩みを聞かされるうちに自分が精神を病んでしまい、誰とも話せなくなってしまう。今は彼の跡を継いで次男シュテファンがタクシー運転手をしていた。やがて街全体がただならぬ雰囲気に包まれていく…。
独特な時間が流れる。
どんよりとした世界は現代の不況。
不況から生まれる不幸の数々。
それでも人間は生きなければならないという悲観を皮肉る。
混乱の頭ん中を覗いているみたい。
社会には勝者と敗者がいる。
オーバーでわかりやすいけれど、現実にもよくある風景ではないか。
勝者は生き生きとした顔で敗者を踏みつけていく。
生きた死者とでも言わんばかりに社会の敗者たちはゾンビのように顔が白い。
どこかブラックジョークを感じさせるがテンポは淡々としているので眠くなる。
このちりばめられた風刺をどこまで自分の脳ミソに変換できるかがポイントである。
ぎゅうぎゅうに詰め込んだ想い。
会社のためと一生懸命働いても人の功績は形にはならない。
見えないものはいいように見なかったことにされ、利益を優先される。
切り捨てられるのはいつも従順な人だったりする。
そう。
会社は、何もしてくれない。
一時、ただとどまった場所に過ぎない。
固執しすぎると、会社に自分が吸収されていく。
捨てられるときには自分さえ失っている。
まるで何年か前の自分を見ているようで心がきりきり痛む。
人生は散歩のようにどこかにとどまり、また次へ行く。
安泰を求めてしがみつきたくなるのが人間の弱さだけど、永遠にとどまれる居場所なんて存在しない。
だから自分だけはしっかりこの手から離してはいけない。
自分の心だけは誰も冒せない唯一無二の領域だから。
ちぶ~的散策度5
こっちに行ったりこっちに来たり。行き場のない浮遊する気持ちが行き来する。意味わからんけど、それが人生な気もする。