もうすぐクリスマス。
来なくていいデス。
年々、クリスマスが憂鬱になってくる。
街のハッピームードが痛く突き刺さる。
今年のクリスマスは、友人とランチしてディナーする。
先手必勝と言うでしょう。
一人で過ごすのもいいけれど、たまには女子会もいいでしょう。
カップルの人たちよりも楽しんでやる。
今年は、「ひとりぼっちの青春」のような孤独は味合わなくて済みそうです。
解説.....
1930年代不況下のアメリカで流行したマラソンダンス。何日間も不眠不休で踊り続ける過酷なレースに賞金目当てで参加する人々の執念を描く社会派ドラマ。ホレース・マッコイ原作の小説「彼らは廃馬を撃つ」の映画化。アカデミー賞の9部門にノミネートされた。
不況がもたらす余波。
昔のこととは言い切れない時代。
貧困がもたらす喪失。
本当に存在したマラソンダンスに驚愕する。
なんじゃこりゃなおっかなさ。
見ていくうちに痩せこけていく心。
すり減る体力。
怖い怖い人間の極限の執念にビビる。
エンターテイメントのエゴ。
現代もそのエゴで世界は潤っている。
地位や名誉、お金に対する欲は消えることのないブラックホール。
どんな時代もそれは高貴で気高い。
そして邪悪だ。
実際にマラソンダンスが流行し、死者も出したと言われる狂ったエンターテイメント。
その果てに見える人間の顛末は不条理で救いがない。
こんなにも見ていて怖くなるダンスがあるだなんて!
拷問で表現されるよりもよっぽど痛々しい。
目の下にクマをつくり、うつろな目をしてただただ優勝するために自分の身を削っていく。
不況が追い詰めた人間の欲の塊は膨張していくことしか知らない。
望めば望むほど遠ざかっていく希望。
絶望に染まっていく現実。
不況が持ち込んだ心の闇。
怖くて怖くて目を覆いたくなる。
それなのに、タイトルのひとりぼっちの青春とは何事だ。
なんとも不親切で腹立たしい。
ひとりぼっちの青春だなんてとんでもない。
青春すら与えられていないのに。
生易しいさはここにはない。
生きるという競争。
狂った時代に脱落した敗者の行き場はない。
途方もない虚無に襲われる。
狂った歯車はさらに狂っていく。
最初は一人。
続いてまた一人。
そうやって人生という土俵から敗者は蹴り落とされていく。
渇欲を満たすことができなければ、それはやがて人の生気を奪い取る。
希望を食らい、絶望を感染させる。
時代をも左右してくる人生。
人は生まれたときから人生という勝負に踊らされているのかもしれない。
少なくとも今の時代に生きる我々は幸運だと思いたい。
ちぶ~的ひとりぼっち度5
見終わった後の孤独感がハンパない。不況の時代に生まれた不運はこんなにも人生に影を落とすのか。怖すぎて一人で寝るのがつらくなる。