曰くつきの部署がある。
そこに入った人は3か月以上はもたない。
今年でもう3,4人目。
環境というのは大事だ。
たとえ同じ仕事内容でも環境が違えば全く違う。
原因を取り除かなければ何も変わらない。
まるでそこは憑りつかれた廃墟。
自分は本当に恵まれていると感謝する。
「吸血鬼」もそんないわくつきの城に乗り込むお話。
あらすじは....
あらすじは....
アブロンシウス教授(ジャック・マッゴーラン)は助手のアルフレッド(ロマン・ポランスキー)を連れて吸血鬼退治の旅をしていた。トランシルバニア地方のある宿にたどり着いた二人は、いかにも吸血鬼がいそうな雰囲気を感じ、その宿に泊まることにする。吸血鬼を探す捜査を行ううち、アルフレッドは宿屋の主人の美しい娘サラ(シャロン・テイト)に一目惚れし、彼女が風呂に入っている姿を覗く。そこへ突然、赤いマントを来た老紳士が現れ、あっという間に彼女と共に消え去った…!
ロマン・ポランスキー作品の中にこんな作風も存在することを知らなかった。
これはポジティブでほのぼの。
意外なコメディ調が頬をゆるませる。
無駄なセリフもないドタバタ吸血鬼ハンター物語。
あまり言葉を発しない教授の助手。
チャップリンみたいな無声の身振り手振りが見ていて楽しい。
と、今更ながら助手を演じていたのがポランスキーだったと気づいた。
純粋すぎてバカっぽく見える感じがかわいらしくて憎めない。
巨匠の過去は今の変態じじぃっぷりからは想像できないくらいキラキラしていた。
年月はこんなにも人を変えるのか。
時間は平等だからこそ残酷である。
特別なことはない。
今の吸血鬼映画と比べてしまうと穏やかでスリルがあるわけでもない。
それなのに、ずっと見ていられるゆっくりなテンポが心地いい。
老いぼれのアブロンシウス教授と助手のアルフレッドのコンビもいい感じ。
常温だからこそ生まれるコンビネーションにワクワク。
何歳になっても冒険はやめられない。
二人の楽しさが伝わってくる。
発見は甘い蜜。
ほんわかする展開にはあったかいお茶が似合う。
そして、お茶のお伴にはチョコレート。
後味は甘くてほろ苦い。
この映画の結末のように。
それなのに、また繰り返し見たくなるのはなぜだろう。
と、湯気の立つマグカップを見ながら余韻に浸りました。
ちぶ~的吸血鬼度5
コテコテの吸血鬼が逆に面白い。十字架にニンニク。やっぱり十八番っていうのは分かっていても拍手したくなります。