鬱陶しい。
そのチャンスはいらない。
なぜですか。
結婚をして生まれたばかりの子供がいるのに、ほかの女を口説こうとするのは。
男の性ってやつですか。
そんな奴はほとんどいないでしょうが。
そういうことをする男の神経が分からない。
というか気持ち悪い。
その奥様も、得体の知れない好意や興味を抱かれた女の方も気の毒。
結婚をしたら、恋をするなとは言わない。
だけど、無責任な恋にセカンドチャンスは持ち込まなくていい。
欺かれる妻。
不倫の先に真実の愛があるなどと夢を見てしまう独身女。
真っ平御免。
それは、女にとっては恋じゃなくてただの不幸です。
「ラブド・ワンズ」はもっと立ちの悪い、男女逆転した恋愛バイオレンス。
あらすじは......
内気でさえないクラスメイトのローラ(ロビン・マクリーヴィー)から、プロム・パーティーの付き添いを頼まれたブレント(ゼイヴィア・サミュエル)。それを断った直後、彼は何者かに誘拐されて意識を失ってしまう。目を覚ますと、ブレントはタキシード姿にされた上にいすに拘束されており、その姿をローラがほほ笑みながら見つめていた。彼女は逃げ出そうと暴れるブレントの両足にナイフを突き立てて床に固定すると、フォークで胸にハートマークを刻み付け、電動ドリルで頭蓋(ずがい)骨に穴を開けようとする。
色白。
ポッチャリ。
冴えない子。
怒らせると困ったチャンに変貌しちゃう。
マストアイテムは、電動ドリル。
これを握らせたらミスコンで1位獲れるほど、お似合い。
乙女はいつだって王子様を探してるの。
いけいけ、ローラ。
殺れ殺れ、ローラ。
と、応援したくなっちゃうこと必至。
今年もB級ホラー発掘に精を出しております。
イチオシがこれ。
あらすじで全部言っちゃってますが、ちょっと違うので見てみてください。
意外に伏線がちゃんとあって最後には回収されるし。
B級にしては出来がいい。
もちろん、スプラッターに耐性がない人はおやめください。
ま、ある程度控えめですけどね。
いつも思うけど、プロムは悪習。
ホラー映画の惨劇のきっかけは大抵プロム。
女の意地とプライドが渦巻く場所。
そして、イケメンは罪。
美しさには犠牲が伴う。
そこに冴えないローラちゃん。
ピンクのドレスとピンクのハイヒール。
それは、ダサいと言えばダサイ。
テーマソングを胸に。
今日もローラは殺っちゃいます。
お気に入りにはハートを刻印しちゃうかな~。
あっ、頭がい骨も穴開けちゃうかな~。
制御がきかないヒロイン殺人鬼。
惚れました。
ここまでイカれている女子っていうのも珍しい。
まぁ、ローラちゃんだけじゃなくてそのオヤジも相当いっちゃってるんですけどね。
すごいのは、ローラちゃんにひとつも共感できないところです。
悲壮感が漂うわけでもなく、愛されない理由を見せるわけでもなく。
怪物ローラ。
最後は迫力満点オーラ。
女の意地って男よりもしつこくて理解できないくらいだと思うのですよね。
殺してでも自分が死にそうになっても、自分のものにしないと気が済まない。
女の執念が怪物を作る。
そこに理由なんてない。
恋もおんなじ。
抑えるなんて無理。
真実の愛は一つ。
ではなかったりするんですね。
だって、ローラの愛は血のかたまりで出来ている虚像の愛だから。
ちぶ~的寡黙度5
ヤラレテルイケメン、とにかく無言。悶絶はするが、言葉を発しない。私だったら、絶対もっと騒ぐ。これがイケメンの生き様ってやつですか。