私は鳥海山に2回ほど登ったことがある。
なぜなら、学校ではそれが当たり前の行事だったから。
強制的に参加しなければならないので、当時は本当に嫌だった。
が、やはり頂上で見る景色は格別で疲れも吹き飛ぶくらいに美しい。
「八甲田山」もそうだと思うが...
行くなら絶対真夏がいいですわね。
寒冷地教育のためにこんなことを実際にさせて、大量に死者を出した事件があったとは..
見るまで全く知らなかった。
戦争は一体、我々に何をさせたかったのかと憤りを感じる。
冬の雪山をこんな風になめたらあかんと今思えるのは、こういう事件があったから思えるのかもしれない。
男の友情。
運命の分かれ道。
無知の果て....
寒さというのはここまで人間を地獄に落とすのか。
永遠に続く雪と使命の戦い。
人間のエゴと愚かさが彼らを死に導いてしまった。
想像を絶する世界に息をのむ。
これは完全にホラーだ。
恐怖が画面を覆いつくす。
極限状態に置かれた人間の姿に震える。
自然という悪魔。
人間の力では何もできない。
その無力さがさらに見ているものを絶望させる。
寒さにすべてを奪われた者たちに最後まで残るものは何か....
最近でも雪山で事件があった。
山は本当になめてはいけないということだ。
その油断が命取りとなる。
170分という長編にも関わらず、濃厚な人間ドラマがここにある。
そして、もう二度と見たくないと思う恐怖が最後まで心に残るのであった。
ちぶ~的登山度5
天気に嫌われたら何もかもが終わり。もう登山することはないだろうけれど...登山に行く方はこの映画を見て山の怖さを知るべきでしょう。