今年初の映画は、この作品と決めておりました。
この「スモーク」は、最近デジタルリマスター版を上映しておりテレビでも紹介されていてずっと見たかった作品。
それをシネマパレではフィルム上映だったのだから感動も一入。
ちなみに私は一切タバコを吸わないんですが、吸っている人を見るのはなぜか昔から好きなのです。
それは、きっと映画に出てくるタバコというアイテムにロマンを感じてしまうからかもしれない。
この作品には原作がある。
あまり映画らしくない雰囲気があったのはそのせいだったのかと後から気づいた。
この時代だからこそ作れたタバコ映画。
男たちの悲しく切なくもあり、心温まる物語。
見終わってからもじわじわとくる面白さ。
全く同じ時間はこの世界にはない。
その一瞬一瞬を紡ぐ物語。
フィルムで見るとさらに深まる感動があった。
あの時、その場所で、何をしていたか。
それはいつも違う。
カメラで映したその瞬間は二度とやってこない。
それが人生。
この映画は、特別なことが起きるわけではない。
日常生活の中でつながっていく嘘と金と偶然。
決してきれいなお話じゃない。
が、そこがいい。
生きていれば色んなことがある。
欲望に負け、失敗し、傷だらけになってしまったり。
時間を取り戻したいと願うけれど、それは絶対に叶わない夢。
苦しくてもつらくても、みんな小さな幸せを求めて懸命に生きている。
正しいってどういうことかとか。
真実ってなんなのかとか。
別にそんなことに執着しなくても人生捨てたもんじゃないって思いたい。
サンタクロースがいると信じて、プレゼントを期待したっていいんですよ。
嘘でも不幸でもその瞬間くらい誰かを幸せにできたら最高なんだから。
タバコの煙のようにすぐ消えてしまってもその瞬間の思い出は絶対に消えないでしょう。
それが煙の重さかもしんない。
と、小さい幸せをくれるこの映画に感謝。
今年はこの映画みたいに小さな幸せをたくさん感じられるような一年にしたいでっすわ〜!
ちぶ~的スモーク度5
今、こういう映画作ったら怒られるだろうなww煙で画面が曇るくらいだったけれど、それがまたいいんだなぁ。