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思い込みの恐怖「アデルの恋の物語」

アデルの恋の物語

 


おっかない。

 

無意識に脳みそが勝手に判断。

 

仕事において思い込みはとても厄介。

 

毎日頭がぐるぐるしているから脳みそもフル回転していないのだろう。

 

落ち着いてみれば分かることも、思い込みまっしぐら状態の時は全く気づけない。

 


恋愛においての思い込みは「アデルの恋の物語」みたいにもっと恐怖である。



レ・ミゼラブル』などで知られるフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの次女アデル(アデール)のお話。

フランソワ・トリュフォー×イザベル・アジャーニ

 

この組み合わせ、やはり完全なる恋愛ホラー。

 

まっすぐすぎる恋の行方。

 

深まれば深まるほど違う色に変わる恋。

 

イザベル姐さんの美しくも怖ろしい演技が私をビビらせる...



偉大な父を持った世間知らずの女。

 

きっと欲しいものは苦労せずとも手に入ったのだろう。

 

他人の気持ちなど今までは興味もなかったのだろう。

 

そんな女が恋をする。

 

当たり前のようにその恋は永遠だと信じて疑わない。

 

拒否されても、超前向きに捉える。

 

すべてはあなたのため。

 

重たく怖ろしい執着で縛りつけようとする。

 

文字で追いかける恋。

 

書きとめるその気持ちは、もはや呪いの域。

 

アデルが紙を欲する。

 

紙しか自分自身を受け入れてくれない。

 

この怖ろしくも悲しい恋よ。

 

なんて無常なんでしょう。

 

あぁ、無知で純粋で真っ新な気持ちはこうも女を狂わせるのですね。

 

もう、薄情な男のことなどどうでもよくなる。

 

女は結局一人で生きているのですね。

 

男を見ているようで観ていないのです。

 

恋の思い込み。

 

自分を自分で見ないことには何も始まらない。

 

女は男がいないと生きていけないなんてことはない。

 

生きてはいける。

 

それを認めたとき、初めて本当の男女の存在意義を知る。

 

恋がすべてじゃない。

 

だけど、愛を求めてしまう。

 

それは人間が与えられた最も重い試練かもしれませんね。

 




ちぶ~的アテテ度5

一心不乱に手紙を書き続けるアデル嬢はコワい。痛い。恨みがツラツラと伝わってくる。文字のパワーってすごいよねぇ。