暑い!
ただ、暑いだけじゃない。
湿気が息苦しさを助長させる。
すでに行き詰っているというのに、天気にまで追いつめられるとは。
朝、ドアをあけた瞬間。
このまま逃避行しよっかなとか思う。
あまりにも思うものだから、夢で逃避行していた。
最近、暑さのせいで現実と夢の境目が分からない。
明日、私が消えていたらそれは暑さのせいです。
「アリス・クリードの失踪」のような消え方は嫌ですね。
3人しか登場しないトライアングルなサスペンスは、失踪より関係性が崩れていく様が面白い。
あらすじは....
刑務所仲間のヴィック(エディ・マーサン)とダニー(マーティン・コムストン)は、着々と誘拐の準備を進めていく。新聞でダーゲットを富豪の娘アリス(ジェマ・アータートン)に決めた2人は、白昼堂々彼女を路上で連れ去る。アリスは準備されたアパートの一室に運び込まれ、ベッドに両手両足を縛り付けられ身動きが取れなくなる。
冒頭がいい。
このままセリフなんてないのかと思わすような沈黙。
鮮やかな誘拐準備が見ていてワクワクする。
会話が始まると、沈黙の”ため”とのギャップがスリリングさを上げる。
そして、本当の目的はなんなのか。
誰が、本当の悪人なのか。
それぞれの思惑が交錯し、コロコロ変わる関係性が見どころ。
個性派俳優のエディ・マーサン。
この人が出ているとやっぱり重さが出る。
作品をキュっと締めてくれる。
大抵、普通の役じゃないところが好きである。
なんだかんだいって、個性的な顔立ちの方が役幅が広がるといういい例。
演技派でもあるから、サスペンスなんかに出てきたときはいつも騙されないぞって思うけど....
これ、ラブストーリーかもしんない。
と、色んな意味で騙される。
アリス役のジェマ・アータートンにも騙された。
パッケージの画像だとアヴリル・ラヴィーンみたいな美人に見えるのに。
実際は、ふつう。
富豪の娘とは思えないくらいのビッチ系。
上品さがない。
最後まで富豪の娘ではなかったオチを期待したが、違った。
アリスは、この作品の中でいうと「24」のキム。
登場しなければ平和。
おっぱいは簡単に見れるが、油断してはいかん。
緊張感がだんだん緩くなっていくのが悔やまれますが、そこそこ楽しめるサスペンス。
ラストの意味とタイトル。
ああいう終わらせかたは、なんだかオシャレ~。
結局は人と人との鬩ぎあい。
人間くさくて、それはそれでいいかもしれません。
ちぶ~的ヘタクソ度5
いくら隠そうとしても、隠せずに手こずるダニー。唯一のコメディ場面。