今日は、映画「落下の解剖学」を映画館鑑賞しましたのでネタバレ長編レビューをお届けします!
ネタバレじゃないと言いたいことも言えないので…poison。
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▪️おぼろげなあらすじは…
ある雪山の山荘で男が死んだのを息子が発見。その妻が容疑者となるが…
▪️キャスト
妻 サンドラ:ザンドラ・ヒュラー
弁護士 ヴァンサン:スワン・アルロー
息子 ダニエル:ミロ・マシャド・グラネール
検事 アントワーヌ・レナルツ
▪️概要※Wikipedia参照
本作はカンヌ映画祭でパルム・ドーム賞とパルムドッグ賞を受賞したらしいですが、主演女優のザンドラ・ヒュラーには女優賞は与えられず賛否の声が上がったらしい。
確かに彼女は作品の中で強烈な印象を残すので、賞を獲っても不思議はないくらい実力を感じましたね。
私はタイトルがいいと思って観に行きました。
だから、てっきり落下の解剖学だと思って観てたんですよ!
夫の死の原因は、裁判でも分からない。でも妻は裁判には勝てた。
結局、タイトルの印象とは違った結末でした。
確かにありますよ、落下の原因を検証して解剖していくシーンは。
でもね…それは真実かは分からないんですよ。
多分、この映画が言いたいことって「真実は当の本人しか分からない」ってことなんですよ。だから犯人を求めても出てきません。そこに答えはない。
裁判は、真実かどうかを暴く場所ではなく、物証や状況証拠で証明できた結果のことを真実としゃう場所だから。
所詮、人間が人間を裁くにはそれしか方法がないんですから。
▪️それでも犯人は誰か!知りたい(笑)
普通に考えたらやっぱり妻かなと思いますが。
そもそも監督も脚本家も犯人を想定していない気がしますね。
わざとどちらでも成り立つようにしたんだと思います。
裁判にも出てきますが、大迫力の夫婦喧嘩の音声…
夫婦喧嘩は犬も食わないとはまさにこのこと。
それだけじゃ本当の仲は分からないし、お互いの本心がむき出しになってるとは言い切れない。
だからイヌも食わない(笑)
実験もそうですが、この映画では犬がキーポイントになっていると感じました。
▪️落下の解剖が物語っていること
実際は二つ出てきます。
検察側と弁護側
Q:なぜ小屋の血が屋根ではなく壁側についたのか。
・検察側の実験→ものすごい力で殴った後に、力強く押さないとあの血痕は壁につかないから他殺
・弁護側の実験→あの日は天気が良く、積もっていた雪が溶けて最終的に屋根に血が落ちて壁についたから他殺
検察側と弁護士側の実験は、どちらも正しいかもしれないけど100%の確証が持てるわけではないということでした。
▪️迷った時は、どちらか決めるしかない
とても興味深かったのは、息子がどちらが真実なのか迷った時、息子の監視人が言うセリフです。
確か「どちらを信じればいいか分からない時は、自分でどちらを信じるか決めるしかないのよ」という言葉だった気がします。
まさに映画はこれを言いたかったのではないでしょうか。
迷ったら、答えを自分で決めてしまう。
これからも生きていかなければいけない残された人は、そうする他ないからです。
▪️これはまるであの歌のよう
人間ってなんでも分別したがる生き物です。
ホラ、SEKAI NO OWARI の「Habit」の詞でも同じことを言っています。
「君たちって何でもかんでも分類、区別、ジャンル分けしたがる ヒトはなぜか分類したがる習性があるとかないとか」
私はこの曲だけは大好きなんです。
詞が一品すぎて!
そうそう、そうなんだよ〜。
これって結局、真実は絶対白黒はっきりさせたい人間の本能の愚問さを皮肉っていますよね。
そう、世の中そんなに簡単じゃない。
ものすごい曖昧で、真実は雲のようなもの。
”分からない!”となってしまうと人間はすぐに興味を失ってしまうので、映画のキャッピコピーもあたかも犯人がいるような雰囲気で誘っている気がします。
それはある意味本能をそそるから、上手いやり方なんですけどね。
▪️仕事でも「決め打ち」が大事
私はこの映画を観て、はっきりできないのは真実だけではなく仕事もだよなって思いました。
特に大きな組織に組み込まれている会社で働くと、絶対に自分たちのレベルでは知り得ないことが起きています。
それでも前に進まなければいけない。
特に私のように中間管理職だと部下や仲間がいるわけですから決めてあげないと、どうにこうにもスッキリしない。
だから無理やり想像して決めるんですよ。
正直、真実かどうかが大事なんじゃない。
自分が、自分達が、どうするべきなのかなんですよ。
そこに私はこの映画の学びがあったような気がします。
だから、この映画をみて「な〜んだ、犯人分からんのかよ!」とつまらなくなってしまうのはもったいないです。
だって、そこに真の面白さがあるんですから。
きっと私とは全然違うことを思う人もいると思います。
それもまた良きですよね!
皆さんはどんな感想を持ったのかとても興味深いです。
この映画一つで色々語れるっていうのもいいですよね。
それでは、また!バイバイぶ〜。
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