『本物のランボーに続く!戦後鬱。』
タイトルは知っていたが、ここまで面白いとは想像ができなかった。
何が面白いって、この映画の主役は死神ランボー以外にもう一人いる…
悪魔の赤ちゃんだ!
死神ランボーの赤ちゃんの呻き声がずっと気持ち悪い!
水の音も鳴き声もトラウマのせいで不気味に響く。
あの音が頭から離れない!
戦争の恐ろしさ、戦争が終わった後の生活困窮。
社会が彼をここまで追い詰めた。
彼の戦争は永遠に終わらないということなんだろう。
もう、あの赤ちゃんが出てきた瞬間に歓喜した。
もっと早く観ればよかった!
本物の「悪魔の赤ちゃん」より出来が良いのではないかというくらい素晴らしい。
戦争が終わって、捕虜になった時のトラウマを抱えながら家庭をもった。
仕事をしたくてもどこも雇ってくれない。
助けてくれる人もいない。
それなのに、赤ちゃんまでいるなんて!
という切迫した感情が赤ちゃんをあんな姿にしてしまったのだろうか。
人間って本当に自分勝手だと思う。
所詮、追い込まれてどうしようもなくなったら自分以外の人間はどうでもよくなってしまうのだ。
それが本能とも言えるかもしれないが…
戦後鬱からの爆発は、ある意味必然だったんだと思う。
最初からずっと鬱々としていて、時間の流れも遅いので退屈する人もいるかもしれないが…
あの音がじわじわと地味〜に観るものを怖くさせる。
本物のランボーと比べれば、リベンジのテンションも普通だけど…
まさに死神ランボーって感じで、地獄に連れていかれるような絶望感が凄まじい。
そもそも冒頭から死相全開の顔だったから、説得力もすごかったですね(笑)
ちぶ〜的死神度5
国ために自分を犠牲にして戦争に行かされたのに、戻ってきたら仕事もないなんて本当に酷すぎる。どの時代に生まれたかっていうことも運命になってしまいますけどね。
本日紹介した映画は…
⭐️ブライアン・W・コリンズ著「1日1本、365日毎日ホラー映画」紹介作品⭐️
死神ランボー/皆殺しの戦場(1984)
COMBAT SHOCK/AMERICAN NIGHTMARES
- 監督 バディ・ジョヴィナッツォ
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死神ランボー/皆殺しの戦場 - あらすじは…
- 現代社会が抱える様々な問題をテーマに、血とバイオレンスで描くもう1人の‘ランボー’の物語。監督は、後に社会派アクションの傑作『孤独の絆』を手掛けるバディ・ジョヴィナッツォ。
- (DMM.com映画より引用)