『女で生まれたから。』
ほぼ同世代の女性が主人公。
子供が一人いて既婚。
私は子供はいない既婚者。
ハッキリ言って主人公の設定とは既婚以外は接点がないはず。
それなのに…だ。
もう中盤から涙が止まらなかった。
「女の子なんだから」
「結婚はいつするの?」
「子供はいつできるの?」
悪意のない価値観の押し付け程、辛いものはない。
もちろん、男に生まれても色々ある。
でも、女の色々はどうしてこんなにも面倒臭いのだろう…
きっと子供がいる人はもっと共感できると思う。
周囲の人たちから押し付けられた価値観に飲み込まれ、いつの間にか苦しさに気づけなくなる。
それが一番怖い。
怒ることすら忘れてしまったとき、自分が何者か分からなくなる。
私はここまでの経験はないけれど、結婚する前もしてからも生き苦しさは感じることはある。
結婚するまでは「いつになったら結婚するの?」と言われ、結婚してからは「子供はまだなの?」と言われる。
いくら世の中が男女平等だのなんだの言ったって、いまだに女は遅くても30代くらいまでには結婚して子供を産んで家事は妻がするものという風習は消えない。
「仕方がない」とは思う。
だけど、それだけでいいのか?とこの映画を見て思った。
やっぱり、不平等だと社会に対抗し続ける強さが必要ではないか。
この映画はただ女って生きづらいよねと言いたいわけじゃないと思う。
男だから、女だからという決めつけがいかに人を生きづらくしているか。
性別に捉われない自由な社会をみんなが作らなければいけない。
当たり前のことをできない世の中にしてはいけない。
自分は一人じゃない、一人で生きてるわけじゃない。
辛い時は誰かに頼ろう。
弱音を吐くのは弱いからじゃないってこと、自分に対しても自分の周りの人にも言ってあげたくなりました。
ちぶ〜的同世代度5
もし、自分に子供がいたらこんなに頑張れるだろうかといつも思う。世の中のお母さんを尊敬します。
本日紹介した映画は…
82年生まれ、キム・ジヨン(2019)
KIM JI-YOUNG: BORN 1982
- 監督 キム・ドヨン
- あらすじは…
- 結婚を機に仕事を辞めたジヨン(チョン・ユミ)は育児と家事に忙殺され、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。ある日、ジヨンは他人が乗り移ったかのような言動をするようになり、さらにその時の記憶は全くなくなっていた。夫のデヒョン(コン・ユ)はジヨンにその真実を告げることができずにいた。
- (yahoo!映画より引用)