『心の中にある燃え続ける炎。』
不気味。
とにかく主人公が一番キモイ。
ずっと傾げた首に虚ろな瞳。
彼に共感したくても共感したくなくなるような表情。
最後の最後にこの物語の本質を知る。
起こるべくして起こる。
そんな事件の顛末に震えた。
村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を翻案にしたミステリーらしい。
韓国には納屋よりビニールハウスの方が身近らしく劇中ではビニールハウスになっているが...
原作を知らないため、違和感はなかった。
主人公が再会した幼馴染の女とその友達の男。
妙な三角関係がある真実を指差す。
恐怖と共に訪れる主人公の決意。
結局、自分が一番自分を知らないという狂気が最後に爆発する。
妄想だったのか事実だったのかも分からないまま進む。
その演出がとにかく上手くて、引き込まれる。
人によって解釈の仕方が変われば、結末だって人によっては違うかもしれない。
その面白さがこの物語の面白さであり不気味さだ。
燃える炎の中に何を見るか。
考えれば考えるほどに闇へ向かっていく気がする。
現代社会で生きなければならない若者たちの絶望が最後まで残るからなのだろう。
そして、迷路から抜け出せなくなってしまうこの感覚...
それがこの作品の本当の怖さなのかもしれませんね。
ちぶ~的バーニング度5
本当にこういう輩が世の中にはいそう...これを日本で実写化できなかったのは悔しいですね。
本日紹介した映画は...
バーニング 劇場版 (2018)
BURNING