前売り券を買っていたので、公開初日に行って参りました。
思っていた以上に劇場は満席に近くて人がたくさん。
今まで、北野武映画を観たことがない人たちが来ているような雰囲気で。
なんだか新鮮でした。
多分、今回の新作は完全にコメディっぽいので万人受けしやすかったんだと思います。
結構、みんなのリアクションにつられて楽しめた部分もあって。
そういった意味では成功だったかと思いますが。
今までの北野武映画を期待して観に行った人には、ちょっと物足りないかもしれません。
それでも、ファンっていうのは新作が見れるだけで幸せなんですよねぇ。
「龍三と七人の子分たち」は、みんなジジぃだけど俳優たちの若かりし頃を知っている中年の方々こそ本当に楽しめるのではと思いましたね。
なんか分かる気がする。
今までの作風は、痛くて辛くて途方もない虚無感に襲われるものが多かった。
説明のない展開に知らないうちに魅了されてしまっていた。
そこが好きであった。
だが、今回は全く違う。
コメディアンとしての自分自身と向き合ったのだと思う。
それってたぶん、逆に逃げてきたところなんだろうけど。
そろそろ越えなければならないなぁって感じで重い腰を上げたのかもしれないと思った。
最近の私も似たような節があるのでそう思っただけなんだけど。
ホラーはなんでもOKだったのに、なんでもOKではなくなってきたので。
疲れるし、つらいんですよね。
幸せでいたいし、明るくなりたいみたいです。
年をとってくるとこうなるのかと実感してきたところ...
かっこつけたり、流行に乗ろうとしない感じはやはり好きだ。
確かに、真ん丸でノロノロなんだけどこれくらいのペースもたまにはいっかって思っちゃう。
北野武のアナログな感じを一貫して続けるところにこだわりを感じた。
きっとわざとだ。
すべてが古い。
古いからこそ笑いが生まれる。
古き良き時代っていう言葉があるけれど、実はいつの時代も根本は変わってないような...
何も考えずにただ笑う映画。
そんな映画は久しぶりで拍子抜けしたけれど、まんまと楽しんでしまう。
きっと私もアナログが好きな女なんですよ。
ちぶ~的正臣度5
近藤正臣様がカッチョエェ!白髪があんなに似合う人がいるのか!?まだまだ元気そうなのでとても安心しましたぜぃ。