日曜が終わってしまう。
金曜日になると一瞬にして日曜になってしまう。
まるで手品のように。
心の休まる時は、過ぎるのが早い。
週末のためだけに、仕事をする。
楽しさを見いだせない生活のためだけの仕事は、こんなにも苦痛だったのだろうか。
持っているものを放り投げて逃げ出せたらどんなに幸せか。
今見ている景色はきっと変わるに違いない。
食事だって味が変わる。
このままじゃいかん。
捨てれるくらいの強さがほしい。
束縛ってのは見えない鎖だ。
「マジック」のように、ひとりで話し始めたら危険信号。
解説は......
人形を使った腹話術で人気を博した元手品師のコーキーが、マネージャーの手をはなれ突然故郷へ帰ってしまう。彼はそこでかつての恋人である人妻ペギーと再会し愛を育むのだが、マネージャーはしつこくコーキーを追い回す。やがてコーキーは腹話術の人形に命令されるままにマネージャーを殺してしまう……。A・ホプキンス怪演のサイコ・スリラー。(引用)
レクター博士の原点ここにあり。
腹話術の人形にもう一人の自分。
人間の欲と執着、嫉妬が絡みつく。
アンソニー・ホプキンスが自ら腹話術を習得して挑んだ力作。
彼は一人なのか二人なのか。
見ているこっちも分からなくなる。
その狂気、感染しそうな恐ろしさ。
独り言、控えよう。
ほとんど一人芝居のアンソニー。
人形の声は後から絶対当ててると思っていたのに。
この人、やっぱり博士。
なんでも追及する性分らしい。
これを見るまでいっこく堂はすごいと思っていた。
ここまでやられると腹話術師への営業妨害。
人形とアンソニーのそっくりさがまたイイ。
40代でその髪型、子供っぽくて気味が悪いと思ったが。
人形とおそろいなのね。
少年のような愛に飢えている幼さが人形と重なる。
コーキーは、自分が知らない自分。
見たくない弱さ。
どんどん追いつめられて狂っていく。
誰かに認められたい。
名誉がほしい。
愛されたい。
自分のものだけにしたい。
いつだって、人間は愚かで欲で溢れている。
それだけになってしまったら空しい。
欲することは破滅への道を進むことなのである。
アンソニーだからこそできた、コーキーの生声。
まさにマジックのように、見るものを魅了する。
人形に語りかけたくなるときってある。
それは、実は自分に語りかけたいからかもしれない。
自分の周りには誰も居ない気がして、孤独な時。
闇はどんな時も自分が抱えている。
呑みこまれないように、もがく。
その葛藤。
生きるために自分を増やす。
孤独から逃れるために。
その苦し紛れの選択。
それは、泥沼にはまるようにもう抜け出すことはできない。
奥底へ沈んでいく恐怖。
あんなラストが一番怖い。
とりあえず、独り言を減らそうと思います。
ちぶ~的コーキー度5
主役は本当は、コーキー?アンソニーのベッドシーンはなんだかソーリー。
⭐️作品情報※Filmarks引用
マジック(1978年製作の映画)
MAGIC
上映日:1979年03月03日
製作国:アメリカ
上映時間:107分
脚本 ウィリアム・ゴールドマン
〜キャスト〜
アン=マーグレット
バージェス・メレディス
E・J・アンドレ
ジェリー・ハウザー
デヴィッド・オグデン・スタイアーズ