『凍った愛は、溶けることはないのだろうか。』
久々のロシア映画。
これは...
冷たい。
真っ白な雪に途方もない空虚。
愛が...
愛がどこにもない。
求めれば求めるほど、愛が逃げていく。
あの息子の目...
彼は、絶望しか見ることができなかったのだろう。
自分の子供より、自分の欲求を大切にする親。
そんな人間が、本物の恋や愛を得ることができるわけがない。
ただの性欲と征服欲から生まれた傲慢さは、見ていて信じがたかった。
というか、信じたくなかった。
が、現実にはこんな親もいるだろうと思ってしまう。
それくらいリアルさがある。
子供に罪はない。
ただの被害者だ。
子供がいなくなっても、自分たちの体裁の方を気にする。
自責の念ですら、薄っぺらく見える。
それくらい愚かなのに、そんな奴らほど図々しくも生きていく。
人生は無常で不平等だと思い知らされる....
劇中に出てくる捜索シーンがとても印象的。
実際、こういうボランティア組織があるらしい。
だからなのか、ものすごいリアリティがあって緊張感があった。
捜索映画として見ても興味深い。
そして…
この映画のような子供が一人でも増えませんように。
そう願うことしかできないが、この残酷さは社会に衝撃を与える...
むしろ、いい意味で影響を与えてほしいなと思いましたね。
ちぶ~的ロシア度4
ロシアの方ではランニングマシンをベランダに置くんですか!?と、変なところが気になってしまった(笑)
本日紹介した映画は...
ラブレス (2017)
NELYUBOV/LOVELESS
- 監督 アンドレイ・ズビャギンツェフ
- あらすじは...
大企業に勤めているボリスと美容院を営むイニヤの夫婦には、12歳の一人息子アレクセイがいるが、どちらにも新しいパートナーができて離婚協議中だった。離婚後の生活にアレクセイを必要としない二人は、ある夜激しい口論の末に息子を押しつけ合う。翌日、学校に行ったアレクセイの行方がわからなくなり……。
(Yahoo!映画より引用)