ホラー映画さえあれば!

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染まり屋「サマリア」

なんでもかんでも人に影響される人っていますね。

 

仲のいい友達や恋人に染められちゃう人。

 

私、一切ないので理解不能ですが。

 

そういう人って良くいうと素直ってことでしょうか。

 

それとも根本的に寂しい人だから、他人と同化したいのかなぁと。

 

この「サマリア」を見ても思いました。

サマリア

これがキム・ギドク監督の真骨頂か。

 

絶望と悲しみが最後まで消えない。

 

なんて儚いラブストーリーなんだろう。

 

この映画の「ラブ」は、恋よりも愛よりも奥深く、切ないものだった。



自分の高校生時代を振り返る。

 

私にもこんな風に仲のいい友人がいた。

 

いつもふたりだった。

 

学校になじめず、家庭には居場所がなく。

 

もちろん、援助交際はしてませんが。

 

よく、二人で学校が終わってからくだらないことをしたもんだ。

 

高校生くらいの年代って本当に不安定で大人には分らないあやふやな感情にいつも苦しめられていた。

 

そんな中で....

 

この映画に出てくる二人は、まるでこの世に二人しかいないよう。

 

友人でもなく家族でもなく、まるで恋人のように互いを愛し合っている姿がさらに痛々しい。

 

あの償いの行為から生まれてしまった父親の憎しみ。

 

私は父親の愛もどこか執拗で父性以上のものを感じてしまった。

 

それは、私が日本人だから思うのか。

 

一つの過ちがどんどん広がっていく。

 

罪が罰になり、罰が罪になる。

 

果てしない孤独に胸が痛む。

 

行き過ぎた愛はどこへ行ってしまうのか。

 

絶望の中に美しさを感じさせる。

 

そんな悲劇でした。




ちぶ~的切ない度5

悲しさから生まれる切なさはこんなにも悲しいですか。涙が一滴も出ないのに、泣ける映画より私は落ち込みました。