誰でも生きていれば一度は挫折というものを経験する。
この私だって小さいのから大きいのまで挫折を経験してきた。
思いが強ければ強いほど、その挫折は大きな傷になり消えることはない。
だからこそ、その挫折を乗り越えてもう一度挑戦してみようと思うのはなかなか勇気がいることだ。
「リベンジ・マッチ」は、そんな誰にでもある"後悔"をチャンスと思わせてくれる。
まさに人生応援映画の一つである。
もし、この二人の競演でなければきっと意味がない。
伝説の男二人。
シルヴェスター・スタローンとロバート・デ・ニーロだからこその映画である。
栄光の時代が終わり、普通の人と変わらない穏やかな日々を過ごしていた元スター選手。
あの時の決着をいまだつけられずにいる。
そして、お互い違う形で引きずっている。
それは、それだけその過去が自分の人生において重要な意味を持っていたからだ。
あのとき、戦っていたらどうなっていただろうか。
あのときの選択は間違っていたのではないのだろうか。
と、何年も続いた自問自答と葛藤。
今だからこその決着。
全編、ほぼコメディ調でアクション映画、ボクシング映画の要素は少ないものの妙に説得力がある。
素直に納得し感動してしまう。
若造ではできない重いパンチがゆっくり当たってくるのだ。
スポーツマンシップの本当の意味。
年が老いてからやっとわかる自分にとって一番大切な人。
そして、譲れない自分のプライド。
人生は勝ち負けじゃない。
だけど、勝ち負けがあるからこそ勝ち負けじゃないと言えるのだ。
自分の人生に勝つこと。
それは、自分に打ち勝つこと。
過度な期待は禁物だが、私はこの映画のゆるさが心地よかったのである。
ちぶ~的えろじじぃ度5
アラン・アーキンのコメディアンっぷりがすごい!ずっと下ネタ!そして老いぼれネタの豊富さに驚く!年取っててもここまでできるなんてオシャレすぎ!