笑えない。
面白くない。
それでも、愛想を振りまく。
作り笑いで頬は筋肉痛。
お前、誰だと言いたくなるくらいの別人ぶり。
完璧すぎて反吐が出る。
そのうち、超能力でも使えるようになるのではないかと思うようなパワーを消費中。
どんどん違う自分になっていく。
"煎茶"を"お煎茶"と言い始めたら危険だ。
今年のアカデミー賞、きっと私。
いただきます。
ないものを作れば、いつかは壊れる。
「ディア・ブラザー」のように、真実は暴かれてほしい。
あらすじは...
ベティ・アン(ヒラリー・スワンク)と兄のケニー(サム・ロックウェル)は、幼い頃から仲の良い兄妹であった。貧しい家庭で育った二人は、決して恵まれてはいなかったが、幸せな人生を歩んでいた。しかし、そんなある日、ケニーが殺人の容疑で突然逮捕されてしまう。兄の無実を信じ、何かの間違いだと必死に訴えるベティ・アン。だが、無情にも裁判でケニーには終身刑が言い渡されてしまう。この判決に当然納得のいかないベティ・アンだったが、弁護士を雇うための高額な費用を払う余裕はなく、最早どうすることもできないのだった。するとベティ・アンは、兄を救うためある決意をする。それは全てを捨てて、自身が弁護士になるという驚きのものだった....
殺人罪で服役することになった兄を助けるために、弁護士になった女性ベティ・アン・ウォーターズの半生。
しかも実話。
日本では劇場公開されずビデオスルー。
もったいないおばけ参上。
タイトルがすでに地味。
内容も目新しさはなく、ありきたり。
それでも、これは心に響く。
愛にはいろんな愛があるけれど。
無限の力を感じる愛の深さに素直に感動。
実話を忠実に描いた嫌味のない良作。
兄ケニー役、サム・ロックウェル。
この人の危うい感じと悲壮感がピッタリ。
サム兄さん、いつもながらにいいポジション。
出過ぎず、出なさすぎず。
分かってらっしゃる、いいお湯加減。
後半の髪の薄さと悲壮感が合いすぎて心配になりましたが。
泣かされました、多くを語らない演技に。
言葉が出ないあの表情。
目線で語る妹への感謝の気持ち。
妙にリアルでずしっと心にきました。
ベティ・アン演じるヒラリー・スワンク。
横綱。
映るたびに強烈。
押される。
押し切られる。
後半、もう怖い。
愛情の迫力に引っ張られる。
周りの人も巻き込んでいく。
観客も引き込まれる。
ヒラリーの演技があってこその作品。
ベティ・アンの熱意というよりヒラリーの執着が勝ちそうな演技にやられた。
この女、やはり強い。
兄のために自分の人生を捧げる。
絆の深さ。
愛の深さがそうさせる。
ベティ・アンは一度も兄を疑わない。
絶対に犯人ではないと言い切る。
それ以外の答えなど知らないのだ。
所詮、作り物は本物には勝てない。
たとえ時間がかかっても揺るがない。
分かりきっているストーリー。
その安心が心地いいっていうのもいいですね。
ちぶ~的意義あり度5
DNA鑑定がもしまだ存在してなかったら....と考えるだけで恐ろしい。自分の欲のために隠ぺいする警官はもっと恐ろしい。