ある町で、事件が多発しています。
私は、その町はたまに通るだけなのですが....
この前も、ひき逃げ事件がありました。
前には、弁護士が殺されたり病院が放火されたり。
しかも、大抵犯人が捕まっていないのです。
住宅街ということもありますが、物騒すぎる。
他の町ではそんなに起きないことがそこでは起きるのです。
人を見抜く力だけは定評がある私。
サスペンス好きの私は、いつも謎を解きたい衝動に駆られます。
事件が私を呼んでいるのです。
名探偵チブロ的に「オリエント急行殺人事件」は非常に難航した事件であり、驚きの結末でありました。
私の推理力は、まだまだのようです。(ポスター2バージョン載せます。下の方が好きです。)
あらすじは...
イスタンブール発のオリエント急行内で殺人事件が発生。偶然、列車に乗り合わせた名探偵ポワロ(アルバート・フィニー)は自慢の推理力を駆使して犯人を追い求めるが……。A・クリスティの原作を、文字通りのオールスター・キャストで映画化したゴージャスなミステリ大作。
アガさん原作映画は、出来が悪くても面白い。(逆に嫌いな人は全部ダメでしょう)
今見たら、安っぽかったり古臭かったり。(アガさんのせいじゃない場合もあり)
見たことのあるような展開やトリックは、近所のおばちゃんみたいな「そう。そうなのよ~。」スタイルで楽しめる。
そこが最大の魅力。
相変わらず登場人物の多さに滅入るけど。
ボケ防止になるので良しとする。
このラスト、現代にはどう映るのか。
また、この時代にはどう映ったのか。
この事件、名探偵チブロが解いていこう。
ポアロを演じたアルバート・フィニー。
素顔が全く分からないくらいの変わりよう。
挙動不審気味の変人キャラを完璧に作り上ている。
それだけでなく、垣間見れる茶目っ気がなんともかわいらしかった。
この一作でしかポアロを演じていないのは寂しいが、その潔さが俳優としてはキャリアにつながったのかもしれない。
一緒に謎解きを手伝うビアンキが私は好きだ。
毎回「この人が犯人だ」と言うところは、観客を代弁しているかのよう。
ビアンキがそういうたびに、笑ってしまう。
コンスタンティン医師も手伝うが、なんとも胡散臭い。
本当に医者として大丈夫かと思うくらいの老人に見えるし、心配になるのだ。
きっとヤブだろう。
この二人がこの作品のコメディ要素を引き受け、明るさを調節してくれている。
容疑者となるキャラは、全員怪しい。
しかも、キャラが全員濃い。
普通の人などいないのだ。
中でも、ナタリア・ドラゴミノフ公爵夫人はおばけだったと思う。
訛りの強い言葉と、何もかも覚えていないところは素晴らしいくらい怪しいのだ。
強烈にもほどがある。
グレタ役のイングリット・バーグマンが、本作で助演女優賞を獲ったわけだが。
私の中ではおばけ侯爵夫人を演じたウェンディ・ヒラーがダントツである。
だからアカデミーは信用できないのだ。
目の保養となる人物としては、セクシーガイのショーン・コネリー。
この人は、どんな時も女に手を出すことに忙しいらしい。
悩みはいつも女のこと。
ひときわ美しいオーラが輝いていたジャクリーン・ビセットも存在感があった。
ちょっと映るだけで癒されたのは私だけではないはず。
他の人物も興味深かったが.....
勝手に割愛します。
ストーリーの軸はもちろん謎解き。
材料集めをするために容疑者をそれぞれ呼び出し話を聞いていく。
このポアロは、とにかく仕事が早かった。
名探偵チブロが、まだまだ材料集めをしなければと思っていたところで、もう全員を集めてしまう。
そこで一気に畳み掛けるのだ。
ほんのちょっと油断して出たボロ。
ポアロは、そのちょっとも見逃さない。
巧みな話術で真実を引き出す器用さは、名探偵に必ずある才能である。
分かっているのに圧倒されるのは気持ちがいい。
ただ、ポアロの最後の決断。
あれはどうだろう。
コナンだったら違う結末だったに違いない。
名探偵チブロもあんな決断はできないと思う。
私の中では、アガさん作品の中でも異作となった。
変わり者の私は、そこがいいとも思う。
「真実はひとつだけ」という名探偵がよく使う言葉。
本当の現実はそうでもないと名探偵チブロは、思うのである。
ちぶ~的急行度1
とまった時点で急行ではない。ただ、あの高級電車には乗ってみたい。殺人事件が起きなければ....