レンタルビデオ店での出来事。
いつものように、どれを借りるか熟考。
後ろに気配を感じる。
若い青年が同じ部門を凝視。
鬱陶しかったので、別の場所へ移った。
そしたら、その青年。
彼女らしき人に電話をかけて話し始めた。
「どれにすればいいと思う~?」と甘い声。
「ミラ・ジョボヴィッチのはダメなの~?」と.......
どうやら女の言いなりである。
お前さん。
見たい映画を見ればいい。
借りるのはあなたです。
生草食系男子を目の当たりにしてめまいがした。
日本の滅亡は.......近い。
「ウィンターズ・ボーン」を見ても思う。
女は強しであると。
あらすじは....
ミズーリ州に住む17歳のリー(ジェニファー・ローレンス)は、心を病んだ母に代わって幼い弟と妹の世話に励み、その日暮らしの生活を切り盛りしていた。そんなある日、ドラッグの売人をしていた父親が逮捕され、自宅と土地を保釈金の担保にしたまま失踪(しっそう)してしまう。家を立ち退くまで残された期間は1週間、リーは家族を守るべく父親捜しの旅に出るが……。
これは、アメリカンヘルである。
貧困の格差が色濃く出ている。
薬物中毒の父親を探すという部分からも垣間見えるアメリカの社会問題。
アメリカンドリームは存在しないと言わんばかりに....
「ウィンターズ・ボーン」だったので、少女が妊娠しちゃってあら大変系だと思っていたが....
そんなかわいいもんじゃない。
ボーンは、生まれる方ではなく骨であった。
とにかく暗い。
17歳の少女が家族全員を養うという話なのだから。
妊娠する時間すらない不幸ぶりである。
警鐘を鳴らしたいのは分かる。
こういう映画は必要だが、不幸な主人公をずっと見せられただけで感動はできない。
不幸ロードムービーを淡々と流される。
結構重たい内容を簡単に流せるわけでもないのに、なんだか流れていってしまう。
似たような雰囲気の「フローズン・リバー」は、流れなかった。
心にとまる。
女の強さが響くから。
これは、そこまでのパワーがない。
かわいそすぎるのだ。
気の毒で泣ける。
ストーリーでは泣けない。
主人公のリーが弱いということではない。
だって、リスちゃんのさばき方を兄弟たちに教えるくらいなのだから。
強いに決まっている。
女優だっていい。
17歳のリー役のジェニファー・ローレンスの演技で出来ている映画だと言っていいほど。
やはり、男が弱いからなのか。
女の引き立て役に徹しきれていない。
そのあやふやさが、ぼやけてしまった原因かもしれない。
最後に残ったのはリスちゃん惨殺シーンだけ。
なんでリスだったんだ。
そこだけは、ハッキリ映してほしくなかったのに。
ちぶ~的幸薄度5
悪魔のいけにえご家族御一行様と匹敵するくらいの不幸ぶり。