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韓国王朝”仁祖実録”の怪死ミステリー!「梟ーフクロウー」

 

『時には黙ることも生きるための武器』

⭐️作品情報

本日の映画🎞️※Filmarks引用

鑑賞媒体:ALVEシアター

梟ーフクロウー(2022)
올빼미/The Owl
 製作国:韓国

監督 アン・テジン
キャスト
リュ・ジュンヨル
ユ・ヘジン
チェ・ムソン
チョ・ソンハ
パク・ミョンフン
キム・ソンチョル

⭐️ちぶ〜的評価

🐽🐽🐽🐽4ブヒ(セレブちぶ〜)

⭐️ちぶ〜的おぼろげなあらすじ…

盲目の針師が弟の薬代のために宮廷で働くことに。そこで王子が殺され、目撃者になってしまう!

⭐️社会で生きるための知恵

この主人公は、盲目だけど全く見えないわけじゃない。

障害も十人十色。

人それぞれ。

症状の重さも含めて、障害は他人と全く同じってことはあまりないのかもしれない。

そこを突いた設定はやっぱり韓国らしくて、上手いなぁと思った。

人は、見えないと言われると全部見えないと思う。

聞こえないと言われたら全部聞こえないと思う。

そのほうが楽だから。

何事もそうだけど、全て白か黒かはっきりできるわけじゃない。

それを分かった上で、事実を口に出して言おうとはしない主人公は賢いと思った。

だってその方が損をしない、平穏を保てるから。

言いたいことも言えない世の中なんですよ、本当に。

見えていたことも見えていなかったことにした方がいい。

事実は時に残酷で、救いにならないこともある。

これって職場もそうなんですよね...

⭐️朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」(1645年)が元ネタ!

「仁祖実録」(インジョジルロク)は、朝鮮王朝時代に編纂された王朝の公式記録。

実録(ジェク)として知られる歴史記録の一つらしい。

仁祖(インジョ)は、朝鮮王朝の第16代王で、在位期間は1623年から1649年まで。

「仁祖実録」は、仁祖の治世における出来事や政策、外交関係などの詳細な記録を含んでいて、この記録は当時の政府によって編纂され、王朝の歴史や政治、文化などに関する貴重な情報源として利用されているそう。

「実録」は、朝鮮王朝時代には各王朝で編纂された公式の歴史記録であり、王朝の歴史や政策、宮廷での出来事などを詳細に記録したもの。

これらの記録は後世の歴史研究や文化研究において重要な資料として活用されている...

とのこと、そこからインスピレーションを受けての物語という感じなのでここまで劇的なストーリーではなかったかもしれないけど...

スリリングで斬新な展開に、目が離せなくなりましたねぇ。

⭐️針の使い方だけ期待外れ!

私的にダリオ・アルジェントの「オペラ座 血の喝采」みたいな針の使い方を期待していたので...

ちょっとそこだけがっかりしました(笑)

chiboo-horror.com

一瞬でしたしね、目ん玉と針のシーン...

だけど、意外とホラー調の殺害シーンがあってテンションは上がりました。

意外と怖かったですね。

先端恐怖症の方は終始ずっと怖いかもしれませんけどねw w

⭐️自分に正直に生きる

世の中は確かに不平等。

本当のことを言ったところでどうしようもできないことも多い。

結局、皆は事実より真実を見がち。

コナンが「真実は一つ!」と言うけれど、真実程無数にあるものはない。

自分勝手な真実。

都合のいいことを常に信じたい。

その方が楽だから。

本当のことを言える勇気。

本当のことを受け入れられる勇気。

全員それができたらこの世の中はもっと生きやすくなるのに。

簡単そうなことが、この世で一番難しい。

⭐️タイトルの「梟ーフクロウー」とは?

一般的に、フクロウは知恵や賢さの象徴とされている。

なぜかというと、夜間に活動し鋭い視力を持つことから、知識や洞察力を表現する象徴として捉えられることが多いそうだ。

また、フクロウは静かに飛び回ることや狩猟する姿から、死の使者や不吉なものとも結びつけられることがあるらしい。

その観点から言っても主人公はまさに梟。

「脳ある鷹は爪を隠す」と言うけれど、「脳ある梟も爪を隠す」んじゃなかろうか。

賢い人ほど、物を言わない。

それを見習って私も黙りたいところですが...

吠えるのをやめたら、私ではなくなるので絶対にできないですねw w