青春ってなんでしょう。
がむしゃらに何かに懸命だった若かりし頃。
今、思えばあれが青春だったのかなぁと思ったりする。
「聖の青春」は聖自身の人生すべてが青春だったように思います。
難病と闘いながら棋士として生きた壮絶な一生。
これを見てハッとした。
私は、難病や障害を持った人たちをどこか聖人化している部分があったかもしれない。
そんな勝手な偏見を少なからず持っていたことを恥じた。
難病を抱えていてもジャンクフードは食べる。
死を身近に感じていたからこそ不摂生だったのではないか。
命を縮めているようにも見える行為は、生きることを噛みしめたかったからかもしれないと思った。
将棋というものを私は知らない。
その一手は命のかけらである。
最後の最後まで勝つということにこだわった、負けず嫌いの男。
演じた東出君は、どう見ても羽生棋士にしか見えなかった。
最高のライバルを演じてくれたと思う。
もちろん、松山ケンイチのカメレオンっぷりも見もの。
二人の魂が役者二人に乗り移ったかのようだった。
あぁ、青春。
これが人生。
見終わっても尚、まだこの映画が私の心に棲みついている。
負けたくない。
ただ、それだけのことが彼を強くした。
そして、それは誰にでもある根性である。
私もその負けず嫌いを糧に怠けない人生を送らなければ!
と、背中をブン殴られたような感覚に陥ったのであった…
ちぶ〜的将棋度
将棋が分からなくても引き込まれるすごさ。あの音が我々を熱くする!