苦手なジャンル。
それはギャング系。
それを超えるものはない。
というかそれ以外はほとんどハマれない。
たとえツタヤで準新作が100円というお得な日があったとしてもギャング系はなかなか手が出せない。
もっと見ないのはドキュメンタリー系。
どうしても映画という感覚を味わえないので敬遠してしまう。
この見ず嫌いをずっと直したいと思っているのに...
どうしても直せない。
気を付けているつもりでも、どうしてもホラー系を見てしまう。
それは、やはり私がホラーを愛してやまないからだろう。
解説.....
世界初のスプラッタームービーとして知られる「血の祝祭日」(1963)を手がけた映画監督ハーシェル・ゴードン・ルイスの半生と、スプラッター映画の歴史をひも解くドキュメンタリー。監督は、「バスケットケース」「フランケンフッカー」などでカルト的人気を誇るフランク・ヘネンロッター。1926年ピッツバーグに生まれたルイスは、30代でシカゴの映画館と広告代理店のオーナーを務め、映画製作にも乗り出す。ハリウッドの大作映画に対抗して作った低予算のホラー「血の祝祭日」は、はらわたが飛び出すなどの直接的残虐描写が満載で、一部から激しいバッシングを受けるも大ヒット。その後もさまざまなゴアムービーを手がけ、後のホラー映画に多大な影響を与えていく 。
初トキュメンタリー映画。
な、気がする。
カルト映画の世界では有名な監督の一人、ハーシェル・ゴードン・ルイス。
スプラッター映画の歴史と一緒に紐とかれるドキュメンタリーは、ファンにはたまらない映像ばかり。
どんな映画にも作品ができるまでの過程がある。
その表に出ない過程に監督自身の歴史が詰まっている。
ルイスの作品はどれもチープでグロテスク。
ストーリーは稚拙でめちゃくちゃなものがほとんど。
だけど、そこがいいというジャンルを確立したところは偉大。
ホラーというジャンルは実は人間の真に迫った部分を持っている。
人間はそもそも悪しき存在である。
それが一番表れているのがホラーなのだ。
そして、ホラーは無限大。
制限がない。
一番自由。
ルイスは、その中でも異質に映った。
誰もそこまでは踏み入れないであろう領域に達した。
60年代にその衝撃を持ち込んだ。
想像もできないくらいルイスは、映画の世界に多大なる影響を与えたのだろうと容易に予想はつく。
ルイス作品で一番好きな作品は、「2000人の狂人(マニアック2000)」。
カントリーミュージックと陽気な狂気のコビネーション。
不気味でルイスの独特な感性に惹かれる。
ファンとしてはこの作品の裏側を見られたことが一番面白かった。
当時の子役がインタビューで出演したりもする。
あまりの変貌ぶりにがっかりしつつもなんだかほんわかする。
今もなお愛されて続けている作品は、関わったすべての人たちにとってはかけがえのないものだろう。
そして、どの世界も愛される人が長生きする。
ここまで監督としてルイスが生き残れたのもルイス自身が映画を愛し、撮り続けたからだ。
どこか適当でやる気があるようには見えない節もあったりする。
それでも、自分らしさをいつも忘れず楽しむということをできるルイスは周囲の人間をも巻き込み愛されてきた。
何かをやり遂げる、やり続けるということは簡単なようで難しい。
自分を持ち続けることもそうだ。
このドキュメンタリーを見て、これからはルイス作品をもっと広い視点からみることができそうだ。
ちぶ~的ルイス度5
あんなに残酷な映画ばっかりなのに、本人は穏やかなおじいちゃん。本当にこの人が作ったのかと思うほど平和な人にしか見えないのが不思議。