『切っても切れない関係。』
実際に起きたマーカス兄弟事件からインスピレーションを受けた作品。
ザ・デヴィッド・クローネンバーグって感じでとことん不気味。
双子の兄弟が人生を分かち合って生きてきたが、一人の女と出会って歯車が狂いだす…
歯車狂いすぎだろって思いつつも、シンクロイズムを常に保とうとする姿はある意味二人だけにしか分からない愛情の形だったのかもしれない。
怖いくらいに美しい兄弟愛は、最後まで目が離せなかった。
一心同体って実は気持ち悪い。
双子にしか分からない絆というか、繋がりは理解できない。
ホラー映画のネタにもよくなるけど、双子って神秘的。
違う人間なのに、同じ顔。
性格は違うけど、仕草も声も体型もほぼ同じ。
だからこそ二人にしか分からない奇妙な関係。
全体的にホラー調な展開で狂気丸出しって感じだけど、随所に切なさや孤独が散りばめられていてラストは美しいとすら思ってしまった。
もう、後半は人間の愚かさ万歳で怖いですけどね…
あと、恋に耐性がないまま大人になるって危険。
恋が時には麻薬よりも恐ろしい事態を招く。
人間が堕落するのは一瞬です。
たった一つのきっかけが人生を破壊してしまう怖さがあるってことを忘れてはなりません。
久々にクローネンバーグ作品を見てゾクゾクしましたね!
ちぶ〜的グロテスク度5
ホラー描写より心理描写がグロい…分かりやすい怖さだけど、身近にありそうで怖くなりますね。
本日紹介した映画は…
戦慄の絆 (1988)
DEAD RINGERS
- 監督 デヴィッド・クローネンバーグ
- あらすじは…
- 鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督の描く心理サスペンス。カナダのトロントで産婦人科医院を開業する一卵性双生児の名医、エリオットとビヴァリー。幼い頃から文字通り一心同体に育った兄弟は、しかしある日、一人の女性に出会った事から、それまでのアイデンティティの均衡を崩してゆく……。
- (yahoo!映画より引用)