『大真面目ってだけじゃないところが救い。』
アカデミー賞に絡んでくる人種差別を題材にした作品は、いつもヘビー。
題材が題材だけに仕方がないのは分かっているが、ホラー映画よりズドーンと心にのしかかる。
だから結構敬遠しちゃうんだけど...
これは、評判が良かったので見てみた。
予想以上に、重苦しくなく人種差別をテーマにしながらも男の友情を軸に描いていたので非常に爽やかでした。
こういうアプローチの作品もたまには必要だと思いますね。
昔は、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」ってのがあったということにまず衝撃を受けた。
黒人が泊まれるホテルはそれだけ限られていたってことですよね。
旅行するにも命懸けって...
黒人差別がいかに恐ろしいことか、何よりもその差別が文化として長年染みついていたことが一番恐ろしい。
今でも全くなくなったとは言えない人種差別って本当に根深い。
人間の差別意識って醜くておぞましいですよ...
この作品はそんなところもきちんと描いていますが、それと同じくらい男の友情もきちんと描いています。
この時代、人種を超えた友情って難しかったんだと思うけど...
やっぱり、人は見た目じゃない。
お互いを知って初めて本質が見えてくるものですよね。
最後は、人種がどうとかじゃなくてただの男の友情の物語になっていくところが非常に痛快でした。
最終的におっさん二人が楽しそうに旅している感じになってたけど(笑)
癒し系ロードムービーって感じでほっこりできましたね。
ヴィゴ・モーテンセンもいいおじさんになってきて安心しました(笑)
でも、昔のギラギラなヴィゴ様も私は好きですけどね!
ちぶ~的苦悩度5
黒人だけど、恵まれた地位があるから黒人としても受け入れてもらえないみたいなセリフは物凄く切なかったですね...居場所のない苦悩が一番つらいですよ~。
本日紹介した映画は...
グリーンブック (2018)
GREEN BOOK
- 監督 ピーター・ファレリー
- あらすじは...
- 1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブの改装が終わるまでの間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。シャーリーは人種差別が根強く残る南部への演奏ツアーを計画していて、二人は黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つ。出自も性格も違う彼らは衝突を繰り返すが、少しずつ打ち解けていく。
- (Yahoo!映画より引用)