『まなざしから読み取る孤独。』
正直言ってあまりにも淡々としすぎているので作品としては面白みが足りない。
だが、主演のシャーロット・ランプリングの演技が素晴らしすぎる。
音も、言葉も少ない中で彼女はまなざしだけで訴えてくる。
説明がないのに、なぜか彼女の心情がこちらまでじわじわ沁みこんでくるような...
そんな不思議な感覚に陥った。
長年一緒に暮らしている夫でも"他人"は"他人"なのだ。
完全に理解することはできない。
それでも理解していたかったという妻の悲しみが伝わってきた。
誰のせいにもできない深い孤独が鬱々と迫って来る。
何よりも、タイトルの「ともしび」というのは上手すぎる。
彼女の心のともしびは消えてしまうのだろうか。
結末に訴えてくることは何なのか。
明確には分からないのだが、ずっと考えてしまう。
でも、本当に気になったのは主人公の趣味というか習い事(?)。
日本ではああいうのはあまりないと思うので、カルチャーショック。
年をとっても好きなことがあるのは、救いになるのかもしれないなと思いましたよね。
ちぶ~的ともしび度5
あの微かに動く瞳としわがすごいわ...名優ですな。
本日紹介した映画は...
ともしび (2017)
HANNAH
- 監督 アンドレア・パラオロ
- あらすじは...
- 人生も終盤に差しかかったアンナ(シャーロット・ランプリング)は、夫(アンドレ・ウィルム)と一緒にベルギーの地方都市で穏やかに暮らしていた。だがある日、夫が収監され、残されたアンナの生活にほころびが生じる。それは次第に見過ごせないないほど大きなものになっていく。
- (Yahoo!映画より引用)