『破滅への第一歩。』
前から見たかったカルト映画。
冒頭の爽やかな笑顔から一転して堕ちていく新任教師ジョン(ゲイリー・ボンド)。
あと、もう一口。
あと、もう一回。
そのたった一回の欲望ですべてを失ってしまう恐怖。
挙句の果てに、カンガルー狩りまでしてしまう異様なシーン...
映画史に残るレベルのいや〜な後味が残る。
旅先で出会ってしまったクズ野郎達。
自分とは全く違う人種だと思いながらも、同化していってしまう不思議。
それは、類は友を呼ぶということだと気づいてからじゃもう遅い。
どこかで隠し持っていた社会への不満や不安が引き寄せてしまった悲劇。
欲望に勝つことができない情けない奴。
それは、他の誰でもなく自分だったことに一番驚き、失望したのは自分自身だったのではないだろうか。
荒野の砂漠の中で千鳥足。
目はうつろで、まるで廃人。
どんな人間だって、たった一つ道を踏み外せばこうなってしまうかもしれないというホラー。
悪魔は、いつだって自分の一番近い場所にいる。
要は、我慢も発散も程々にということか...
あぁ、恐ろしき人生よ。
私は、今日も最後の一杯を我慢することはできそうにありません(笑)
ちぶ~的千鳥足度5
仕事も遊びも恋愛もフラフラしててはダメなのです。現実を受け止めて自分自身を知る。これが、健康な人生を歩むコツなのかもしれませんね。
荒野の千鳥足 (1971)
WAKE IN FRIGHT
- 監督 テッド・コッチェフ
- あらすじは...
- へき地の小学校に赴任した若い新任教師ジョン(ゲイリー・ボンド)は、クリスマス休暇で恋人に会うためにシドニーへと向かう。彼は途中でブンダンバヤという小さな町で1泊することになるが、気のいい住人たちの過剰なもてなしを受けることに。さんざんビールを振る舞われ、熱狂的なギャンブルにハマり、さらにはカンガルー狩りにまで同行することになる。
(Yahoo!映画より引用)