『ここまで堂々と依怙贔屓されると、リアルなのかと思う。』
昔、ピアノを習っていたので音楽映画は好きだ。
宇都宮ヒカリ座で公開中の作品で一番惹かれたので、ハシゴして連続鑑賞。
(↓この作品は宇都宮ヒカリ座で鑑賞しました!)
プロのバイオリン奏者がバイオリンを触ったこともないド素人の小学生を相手にバイオリンを教えてオーケストラをする。
そんなこと、日本ではありえない。
が、フランスでは本当にプロの演奏家が音楽を教えるという音楽教育プログラムがあるそうだ。
芸術の国、フランスだからできることである。
映画の内容は、至って普通だった。
挫折しているバイオリン奏者が、子供たちと触れていくうちに音楽の本当の楽しさを噛みしめるというありきたりなストーリー。
それでもやっぱり、ラストのオーケストラの演奏のシーンは感動する。
子供を使うってズルいのだ。
でも、フランス映画特有のクセがある。
物語に強弱はない。
先生も生徒たちの感情も言葉では表現しないため読み取りにくい。
押しつけがましくないところはいいのだが、イマイチ先生の心境の変化も伝わりにくい。
一番気になったのは、お気に入りの生徒への依怙贔屓。
実際、才能がないとプロにはなれないのでしょうがないのかもしれないが...
学校で教えている"先生"としてはどうなんでしょう?と、違和感があった。
何かに没頭できるという才能。
努力ができるという才能。
そして、何よりも続けられるというのは最高の才能なのかもしれない。
そして、それは運のいい出会いがないと開花しない。
意外と、シビアな気もした音楽映画。
賛否両論な気がしますね。
ちぶ~的バイオリン度4
オーケストラ・クラス (2017)
LA MELODIE/ORCHESTRA CLASS