いつも不思議なんですけど、海外のホラーって大抵悪魔が最強ですよね。
日本人にとっては、悪魔ってなんかあまり身近じゃないというか...
幽霊の方がよっぽど怖く感じるのは私だけでしょうか。
「デビルズ・ノット」の"悪魔"は、人間に棲み付く闇ですから妙にリアリティがありました。
実際にあったウエスト・メンフィス3事件を映画化したサスペンス。
冒頭から衝撃的に描かれる児童殺人...
こんなことが本当にあっていいのかと思う冤罪。
やっぱり、なんでも見かけで判断するのは怖いということである。
思っていたより地味でびっくりしたが、淡々と引き込まれていく瞬間があった。
被害者の母親を演じたリース・ウィザースプーンが、すっかり母ちゃんになっていてびっくり。
元々顔はそんな感じだけれど、かわいらしさがなくなり貫禄が演技に深みを出していた。
もう、この母親の気持ちになってみてしまうと切なくてしょうがない。
どうして。
誰が。
なんで。
そればっかりが溢れてきて、この事件のむごさが憎くてたまらなくなるのだ。
それだけではない。
裁判だけでは分からない真実。
ずさんな捜査。
もし、あのときこうしていたら....
と、思っても時すでに遅し。
悪魔はそう簡単に顔を出さない。
その愚かさにつけ込み、真実を奪ってしまうのだ。
リアルな不気味さが最後まで漂っていた。
ちぶ~的悪魔度5
本当に人間のすることだろうか。嘘ついた人も本当の犯人も同じくらい怖い。