どうも名画って言われると腰が重くなる。
しかもこの映画のタイトルが「善き人のためのソナタ」。
じゃぁ、悪い人は見れないじゃんとスルー。
まぁ、体調も良くなかったんですけども(笑)
シネマパレで見ることができなかったのでDVD鑑賞。
うん、やっぱり無理してでも見に行くべきだったのだろうか...
音楽映画かと思っていたのだが、違う。
戦争の3次災害とも言える歴史ドラマ。
こんなことがあったのかと驚愕。
そんな時代に生きた人々の葛藤と苦悩がとても切ない。
我々は、いい時代に生まれたといつも思う。
ここには自由がある。
たとえ、就職氷河期で苦しんでもこの時代の人々のように社会に殺されることはない。
人間はないものねだりだから、どんなに自由でも不満を言うけれど。
そんな私たちには到底わからない不自由さが苦しみがあったのかと思うと....
胸が苦しくなる。
戦争って悪しか生まないのだ。
でも、それでも人間はどの時代に生きていても人間である。
思いやりや優しさは、どんなに不遇な時代に生きていても持つことができる。
それは、ある意味本能の一部であると私は思う。
だからこそ、彼にはあのソナタが響いた。
"人間らしさ"という温かいものに触れたから、感情が溢れたのだろう。
とにかく「善き人のためのソナタ」というタイトルが素晴らしい。
その意味が見終わってもじんわりと伝わってくる。
悲しく、切なさもあるがそれ以上に人間の体温を感じる傑作であった。
ちぶ~的そなたのソナタは?度5
自分にとっての"ソナタ"はなんだろう。やっぱり映画だろうか。芸術や音楽がどれだけ人間の感情に訴えるものなのかというのもストレートに伝わってくる作品だったと思う。