なんでも引き継ぐってのは難しい。
物も人も魂も。
そして、映画も。
いっそのこと新しくしてしまえば、過去にとらわれることなく受け入れることが簡単ではないかと思う。
だから、これは正解。
私はそう言ってあげたい。
作品情報
ロッキーには何もなかった。
ゼロから始まった伝説だった。
ロッキーもスタローン自身も。
ザ・アメリカンドリーム。
誰もが否定できない感動にみんな魂を鷲掴みにされた。
これはクリードである。
彼はそんなロッキーとは真逆である。
失うところから始める伝説。
現代のロッキーという言葉がぴったりだ。
これをつまらないという人がいたら、それは今の時代がつまらないと言っているのと同じである。
わざとタイトルにロッキーをつけなかったのは、クリードは"新生"であり別物だということではないだろうか。
私は、これが限界に思う。
だってロッキーではないから。
それでも、きちんと引き継がれているものがある。
心を揺さぶる男の戦いがある。
我らのヒーローであるロッキーがそばにいる。
この言葉にできない感動は、形を変えてもなくならないでほしい。
そんな我々の想いと願いがロッキーに込められている気がした。
やっぱり私は、ロッキーが好きなんだ。
永遠のヒーローであることを教えてくれたのはクリードだ。
だからこの映画は正しかったと言ってあげたい。
ちぶ~的ファイト度5
ロッキーとは違って泥臭さがないところがまた興味深い。上品さが漂うサラブレッドの活躍も見て損はないでしょう。