女は早く結婚して子供をつくるべきだ。
とか。
女は仕事よりも亭主の生活を支えるものだ。
とか。
今は昔みたいに「女は....」みたいな文化はない。
だけど、30歳くらいになるとそうでもないのかもしれないと思ったりすることが多い。
なんだかんだで、どの時代も男と女の役割があり絶対に超えられない違いがあるのだからしょうがないのかもしれないけれど。
成瀬巳喜男監督の映画はそんな「女」という生き物を描くのが非常にうまい。
と、えらそうに私は思っている。
だって「女が階段を上る時」も共感しかできなかったのである。
主演は高峰秀子。
私の中で彼女は永遠の聖女って思っていたらここでは夜の女。
あでやかな衣装は高峰秀子本人が担当。
さすがである。
どんな役を演じても高潔さを失わないのは彼女の天性か。
男があっての女。
女がいての男。
あぁ、今日もなんだかお酒が進むわぁ。
と、グラスをカランコロンさせたくなる映画です。(多分)
水商売ってうまい言い方である。
男と女はそもそも水モノ。
留まらない関係。
あてにならないもの。
それを商売にする女たち。
そこには欲望が渦巻いている。
そんな世界をどこか蔑んだような目で見ていた高峰秀子演じる矢代圭子。
凛としていてしなやかに生きている女性。
そんな女ほど実はモロかったりする。
強さは見た目では分からないものだとうなずくばかり。
悲しみさえ表に出せない女は"弱い女"より弱い。
それでも生きていかなければならない。
選択肢のない女。
やっぱりどんな時代になっても男と女は永遠に変わらない関係。
それこそ女にとって男は恐怖な存在と言えるかもしれない。
だって、男に頼らないで生きていける女なんて本能的にいないじゃないか。
だから男と女は愛し合う。
それは、まるで神様からの罰のように....
女の涙は心の血だと私は思うのです。
ちぶ~的ひ~でこちゃん!度5
どこか童顔なのに、女性らしさを失わないセリフ回しに色香を感じる。成瀬監督とのコンビは最高に相性がいいと思う!