朝、自分がどうやって起きてどうやって家を出たのかが思い出せない。
会社に着いてから、やっと目覚める感じ。
おかげで、最近忘れ物が多い。
絶対にあるはずのものがない。
記憶を朝一に戻すけれど、全く分からない。
まぁ、過ぎてしまったことはしょうがない。
と、開き直って思い出そうとするのもやめてしまうんですけどね。
「バック・イン・クライム 時空を超えた事件」も私のような記憶障害の一種でしょうか。
いや、違うか。
誰にでも忘れられない過去がある。
もう一度やり直せたら....
と、後悔をする。
もし、時間を戻すことができたら自分は一体どこに戻りたいだろうか。
フランスらしい淡々とした展開ながらも大人っぽくしっとりとしたドラマに引き込まれる。
それに殺人事件が絡む。
普通のサスペンスに飽き飽きした人にはオススメ。
人間は後悔をする生き物だ。
成功しても失敗しても。
ないものねだりで欲深い。
でも、神様の気まぐれで本当にやり直す機会をもらったらどうしよう。
つらくても苦しくても今の現実が変わってしまう方が私はなんだか怖い。
後悔ありきの人生だから。
そこを決して美化することなくいい感じに仕上げられたのはフランス映画ならではないか。
血の香る事件。
出会ってしまった過去と未来。
憎いね、あのラスト。
タイトルがなんだか超SF押しだけど、これはそれだけじゃないドラマがいい。
”一途”
って本当に眩しいくらい美しいです。
ちぶ~的バック度5
説明がないので、自分で読み解くのも楽しいかもしれない。この監督、たぶん相当の面倒くさがりな気がする。