誰にだって特技はある。
ここぞという時にそういう力って発揮するものだ。
窮地に追い込まれた時は、まさにそうだったりする。
逃げ場がなくなってからが本領発揮。
自分さえ知らなかった、あくどい自分が顔を出したりして。
過ぎてしまえば、それが滑稽に思えるけれど。
その時って大真面目に必殺技を繰り出しているのだ。
「必殺4 恨みはらします」の必殺技も大マジである。
シリーズの中でも傑作と名高いこの作品。
深作欣二監督だったことは見るまで知らなかった。
でも、藤田まことの大ファンであるからして絶対に見ようと思っていた。
今回、シネマパレ で劇場鑑賞できてハッピー。
やっぱり、藤田まことの殺陣はたまらない。
この広之は悪役。
私的には、広之よりまことである。
中年のぼやき。
おっさんの生々しい恋。
男の負けられない戦い。
あの音楽が鳴れば、心が躍る。
キタ~~と歓喜。
それなのに、千葉ちゃんもいる。
成田三樹夫もいる。
蟹江敬三のハードボイルドなんて新鮮で鼻血ブ~。
終盤まで広之のことは忘れてしまっていたではないか。
終盤活躍。
思えば、男は黙っていた方が得である。
口は災いの元とは、このことか。
広之の最期が笑えるのはなぜか。
きっと、客の心情を一番理解していたのが広之だったからであろう。
そう考えると、やはり広之特集だったのである。
まことがストールを被る。
千葉ちゃんが異常なくらいに駒を回す。
時代劇のご法度をやりまくり。
悪役はケバケバ趣味と決まっている。
エロ担当は成田三樹夫でなければならない。
なんだろう。
この安心した面白さ。
安定した可笑しさ。
本当に、来た。
必殺で恨みを晴らす。
私は、恨みだけでなく心も晴れましたよ。
ちぶ~的私の仕事人度5
やっぱりまことが一番!刀を振り回している時の色気がハンパない!人情ってやつが男をかっこよくさせるのです。