「ニューヨーク、恋人たちの2日間」も前作より確かにパワーアップはしていた。
あらすじは....
ニューヨークで新しい恋人ミンガス(クリス・ロック)と互いの連れ子と共に生活しているマリオン(ジュリー・デルピー)のもとに、彼女の父親と妹、妹と交際中のマリオンの元恋人がフランスから訪ねてくる。マイペースに奔放な言動を繰り広げる彼らにマリオンは振り回され、やがてミンガスにも我慢の限界が訪れ……。
『パリ、恋人たちの2日間』の続編。
当たり前のようにパワーアップしててウケる。
言葉の激戦区がここにある。
文化、性別、場所、国籍....
同じものがない。
数えたらきりがない。
ただ異国文化を皮肉るだけではジュリー・デルピーは満足しない。
すべてを笑い飛ばす。
普通はいらない。
ちょっとヘンテコなコメディはクセになる。
英語とフランス語が飛び交う。
それぞれの言語が理解できず、ずれていくところがおかしい。
ジュリー演じるマリオンがみんなに振り回される被害者。
フランス人の父親と妹、その恋人が強烈すぎる。
コメディ俳優のイメージが強い、クリス・ロックだってこの中では普通に見えるほどだ。
まるで統一性のない人間たち。
ニューヨークから見るフランス人は奔放でクレイジー。
だけど、そんなものは本当はどこにでもある皮肉なのかもしれない。
止まらない。
何かについて語られていたのだけど、すぐ別の話題に流れる。
どのセリフにも意味があるようでないのか.....
だんだん不安になっていく。
だけど、その乱雑な中に時折身近に感じさせる不思議な瞬間がある。
国籍が違うくても、生まれた環境が違っても愛し合う二人。
お互いの相違を認めてこそ本当に受け入れられるようになれる強さ。
終始、独特な笑いにくすっとなりながらも最後はふわっと幸せにさせてくれる。
かなり好き嫌いが分かれる作品には間違いないけれど、私にはこのヘンテコ具合がちょうどよかった。
それは、もう自分が普通とはちょっと違ってきている証拠なのかもしれないけれど。
ちぶ~的ファミリー度5
前作では実の父親と母親が出演。今回は父親のみ。亡くなってしまった母に捧げている。それだけに息のピッタリさと思い入れが感じられる。