なんだろう。
つい怒ってしまう。
そのアプローチは、多分必然的に怒りがこみ上げるからなのだろう。
私は、求めることも求められることも好きじゃない。
情というものは自分が注ぐものであって、他人は関係ない。
そこに見返りもあってはいけない。
自分は、その情を大切にするだけだ。
だから、人になんでもかんでも求めてくる人の気が知れない。
私はパシリじゃない。
そのうち、大魔神に変身したら止めてください。
日本映画界で最も有名なカルト映画かもしれない。
しかも、この難解さで評価が高いらしい。
それは、この時代だからこそ得られた勲章かもしれない。
今見ても、相当イカレている。
分からない映画というのは苦痛が伴うことが多いのに、この作品はなぜかその分からなさに浸りたくなる。
艶っぽく怪しい幻想に迷い込みたくなるのだ。
最初は、現状を理解するのに必死になる。
登場人物の関係性やその中で起きる行動に理由をみつけたくなる。
が、途中からこれはそういう映画ではないと思い知る。
妙に生生しい眼球シーンや清潔感があるとは言えないラブシーン。
不気味なセリフが続く。
どれもがパーツでしかない。
誰が狂っていて誰が死んでいるのか。
どれをどう見ようとも答えはない。
そもそも用意されているわけでもないのだろう。
まるで悪夢。
目が覚めることを知らない悪夢だ。
この世はどこにあって自分の身はどこに置かれているのか。
誰も答えてくれない。
もしかしたらこれを書いている今も今ではないのかもしれないじゃないか。
どんどんどんどん不信感が募っていく。
信じていたものは本当は虚像かもしれない。
自覚が存在しない世界だったら....
と、何度みても見れば見るほど見失っていく世界。
それなのに、愛だけはどんなに失っても手放そうとしない人間の罰。
ほとほと人間という生き物はそれを求め得ようとするために生まれてきたのだと痛感する。
ちぶ~的ジャパカル度5
これぞ本物のジャパニーズカルト映画。今見ても通用する狂気の世界。分からないけどとにかくすごいとしか言いようがない作品も珍しい。