ホラー映画さえあれば!

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ツイオコルヒツゼン「ツィゴイネルワイゼン」

なんだろう。


つい怒ってしまう。


そのアプローチは、多分必然的に怒りがこみ上げるからなのだろう。


私は、求めることも求められることも好きじゃない。


情というものは自分が注ぐものであって、他人は関係ない。


そこに見返りもあってはいけない。


自分は、その情を大切にするだけだ。


だから、人になんでもかんでも求めてくる人の気が知れない。


私はパシリじゃない。


そのうち、大魔神に変身したら止めてください。




ツィゴイネルワイゼン」は止まらない狂気に酔う。

あらすじは....
旅に出た、士官学校教授の青地豊二郎(藤田敏八)と友人の中砂糺(原田芳雄)。その途中、彼らは弟の葬式に出席してきたという芸者の小稲(大谷直子)と出会う。それから1年、中砂から結婚の報を受けた青地は、彼の家を訪ねることに。だが、妻だという園(大谷直子)が小稲とうり二つであることに驚かされる。やがて、園は生まれたばかりの娘を残して逝去。中砂の様子を見に行く青地だが、今度は小稲が乳母として娘を抱いていることに驚く。




日本映画界で最も有名なカルト映画かもしれない。


しかも、この難解さで評価が高いらしい。


それは、この時代だからこそ得られた勲章かもしれない。


今見ても、相当イカレている。


分からない映画というのは苦痛が伴うことが多いのに、この作品はなぜかその分からなさに浸りたくなる。


艶っぽく怪しい幻想に迷い込みたくなるのだ。




最初は、現状を理解するのに必死になる。


登場人物の関係性やその中で起きる行動に理由をみつけたくなる。


が、途中からこれはそういう映画ではないと思い知る。


妙に生生しい眼球シーンや清潔感があるとは言えないラブシーン。


不気味なセリフが続く。


どれもがパーツでしかない。


誰が狂っていて誰が死んでいるのか。


どれをどう見ようとも答えはない。


そもそも用意されているわけでもないのだろう。


まるで悪夢。


目が覚めることを知らない悪夢だ。


この世はどこにあって自分の身はどこに置かれているのか。


誰も答えてくれない。


もしかしたらこれを書いている今も今ではないのかもしれないじゃないか。


どんどんどんどん不信感が募っていく。


信じていたものは本当は虚像かもしれない。


自覚が存在しない世界だったら....


と、何度みても見れば見るほど見失っていく世界。


それなのに、愛だけはどんなに失っても手放そうとしない人間の罰。


ほとほと人間という生き物はそれを求め得ようとするために生まれてきたのだと痛感する。




この映画を語るには私にはまだ早すぎるのかもしれない。

また何年か後に見たらきっと違うものが見えるだろうから。

浅はかに傑作だとか意味不明だから合わないとかそんなレベルじゃない。

この世界には超越した恐ろしさと美しさが混在する。

頭で見るのではなく肌で感じる映画。

ラストがすべてを収束させる。

そこにツィゴイネルワイゼンに込められたものを見た気がします。


........ちょこっとだけどね。










ちぶ~的ジャパカル度5クローバークローバークローバークローバークローバー
これぞ本物のジャパニーズカルト映画。今見ても通用する狂気の世界。分からないけどとにかくすごいとしか言いようがない作品も珍しい。

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