あらすじは....
いい仕事に裕福で幸せな家庭。
絵にかいたような理想的な家族に、ある日突然襲い掛かる不幸。
そんな中で随所に韓国というお国柄がちらつく。
太っちょな息子をダイエットさせようとする母親。
仕事に夢中な夫。
世間体や外見にこだわりを強く感じる。
息子の身を案じつつも、誘拐されているのに太ることを気にする母親はちょっと異常にも見える。
誘拐されても普通に仕事に出かける父親は、ぎりぎりまで世間体を気にしているようにも見える。
愛情表現が強すぎる部分も日本人には少し理解しがたい。
もちろん、息子を誘拐され苦しむ姿は誰が見ても共通する痛み。
息子が生きているのか死んでいるのかも分からないまま44日間60回余りの電話と10回のメモを残し絶えず脅迫された両親。
生きていることを信じて振り回される姿は本当につらい。
そして、実際にこんな事件があったと思うと背筋が凍る。
心理的な残虐さがハンパない。
劇中でも声だけで不気味。
犯人の顔が最後まで映らない演出は正解だった。
演じたカン・ドンウォンはイケメンであるのに、声だけで勝負した。
追い込まれる父親役であるソル・ギョングのラストの演技は号泣必至だ。
少し物足りない気もするが、シンプルながらもリアル。
一番最後には実際の犯人のモンタージュと声が流れる。
時効は成立しても犯罪は無罪にならない。
子を失った悲しみは、犯人が捕まろうと癒えることはない。
だが、真実はいつだって平等でいてほしいと願うばかりだ。
ちぶ~的ナイスボイス度5
これを見るまではカン君の声はセクシーだと思っていたが、もう怖くてそうは思えないかも。声しか分からないというのは実に変な感じである。