オモロナイ。
なぜだ。
なぜ「ゼログラビティ」がアカデミー賞を獲れない?
確かに監督賞は獲ったけど...
作品賞を獲れないなんて信じられない。
そもそもアカデミー賞は私には合わない。
人種系の話とか実話とかそんなんばっかりが賞を獲る。
SFやホラーというジャンルはアカデミーとは縁がない。
そのジャンルだからこそ真の人間を描けると言うのに。
ちょっとでも期待したのがバカだった。
賞なんて所詮その程度のものだけど。
今回は本当に納得できない。
「エンブリヨ」は残酷なのに、妙に納得できた。
解説......
解説......
胎児の成長促進の研究を続けるハドソンの手によって、急速に成人となったカレラ。だが彼女の成長スピードは留まる所を知らず、抑制するためには胎児の骨髄液が必要であった……。科学によって人為的に作られた“人間”を描いた点では同監督の「まごころを君に」と共通する物はあるが、マッド・サイエンティストと怪物の図式の域を出ない通俗的なホラーとなってしまった。
ということで、この怒りをマッド・サイエンティスト祭りに変えようと思います。
まず一つ目は胎児成長促進を研究するマッド・サイエンティスト。
解説にあるように典型的かもしれないが、通俗的というのは手厳しいと思う。
きちんと人間の科学への追及の先にある愚かさと恐ろしさがある。
超えてはいけないボーダーラインを超える。
男が手にしたのは夢か。
それとも....
胎児はあかん。
最初から嫌な予感ぷんぷん。
義妹のお腹が膨らんでるのが気になって勝手に滅入る。
そもそもワンコで成功したからってさっそく人間で使ってみようというノリが異常。
いってみようやってみよう状態。
ポッケなしで成功するわけがない。
速攻、美女になっちゃう辺りは男性の抱くありがちな夢をあからさまに描いている。
きっとブサ子だったらここまで肩入れしない。
予想通りにやってくる不穏な雰囲気にのまれながらもカレラの女としての欲が出てくるのが面白い。
と、同時に矛盾も出てくる。
驚異的な知能を得た代償。
アンバランスになってしまった心のせいで曇る善悪の判断。
人は生まれればいいのではない。
一秒一秒時間をかけて育つことに意味がある。
空白は空白のまま空虚になっていくだけだから。
マッド・サイエンティストが手に入れようとした禁断の果実。
最後の醜さに、男の浅はかで汚らわしい欲望を感じさせる。
本当に残酷だったのは創らされた者ではなく創った者だったのではないか。
残酷な結末だからこそ美学を感じてしまったのはなぜだろう。
ちぶ~的ハラカラダスナヨ度5
そもそも胎児を出す時点で危険すぎ~。そんで家の研究室が豪華すぎ~。