タイムリミットが近づいている。
ただただ気が滅入る。
あと五か月で三十路。
ホラーより怖い現実が待っている。
アンケートを書いた時に20代ではなく30代のところに丸をする。
独身ですと答えたときの冷ややかな目線。
雑誌の対象年齢がワンランク上がる。
どれも小さいとお思いだろう。
が、侮るなかれ。
その変化が積もり積もって大きくなるのだ。
時からは逃れられない。
いっそのこと一気に60代になってバス代無料というのもありがたい話かもしれないと思う。
「30 MILES」もその偶然が引き起こした悲劇の時間からは逃れられない。
あらすじは.....
砂漠の真ん中でエンストしてしまい困っていたアーニーを、人助けのつもりで乗せた芸能事務所のマネージャー・アンソニー。だが、互いの過去の秘密をさらけ出すうちに、ふたりは言い争いになり…。
CMで流れるきゃりーぱみゅぱみゅのもったないソングは一度聞くと頭から離れない。
まさにあの歌がこの映画にはぴったり。
もったいないおばけがうようよ見える。
見知らぬ男二人の密室劇。
会話が偶然がラストの結末に向かって加速していく。
会話術、緊張感、タイミング。
これらがもっとしっかりしていたらと思うとやはりあの歌が私を襲ってくるのである。
オチに行くまで私はどれくらいの時間を費やしたのだろうか。
本編80分よりも寝オチしたと思う。
そのしょうもない会話の時間にたくさんの伏線が詰まっている。
オチまでくればな~るほどと唸るのに。
もったいないおばけが成仏できなくてかわいそう。
あまりにも暢気すぎる2人。
ほのぼのとしてしまった車中。
そしてやたら静かな車中。
最近の車はこんなにも静かなのかと驚く。
いい車に乗ったことがないので分からない。
ポンコツの中古車の方が騒がしくて緊迫感がでたかもしれない。
でも、そういうことじゃないかぁ。
見ず知らずの人を自分の車に乗せる勇気。
そんなに警戒心がないから洋画には殺人鬼ばかりのホラーが多いのではないか。
ホラー映画の警鐘にもめげずヒッチハイクの文化ってすたっていない気がする。
誰でもウェルカムなアメリカ人はそんなリスクを背負ってでも人を受け入れたいポジティブな人種なのだろう。
オチにくる手前くらいのところは、居酒屋で酔っ払いのおっさんに絡まれてるみたいでイラッとする。
が、オチまでいくと今度からはそんなおっさんにも温かく接しようと思わせるものがある。
人生はポジティブにいきたくてもそうはさせない現実が常にある。
いけ好かない奴も実はさびしい人間なのかもしれない。
事実ではなく真実を知る心の大きさってのが生きていくには必要ってことなんですね。
ちぶ~的もったいない度5
男二人の密室劇。スリリングがきちんとあれば、傑作間違いなしだったのにぃ~~。もったいなさすぎて私が化けそう。