年をとると地元愛が増すのはなぜか。
自分が始まった場所が原点だと思うことが多くなるからかもしれない。
若い時は県外に行って好きなことをしても、最後には戻ろうと思う。
過去に興味はなくとも、原点は恋しくなる。
観光地で見かけるコテコテの秋田県グッズも妙に欲しくなってくるお年頃。
"んだ"Tシャツは、県外で着こなせたらアイドルになれるに違いない。
私は、"ごしゃぐな"Tシャツも欲しいぞ。
田舎にはまだその面影が残っている古き良き時代。
「関の彌太ッぺ」 には、現代にはない日本愛が詰まってる。
解説......
長谷川伸の同名人気小説を「虹をつかむ踊子」の成沢昌茂が脚色し「宮本武蔵 二刀流開眼」の山下耕作が監督した股旅もの。中村錦之助が情に厚くストイックな主人公を熱演している。
やくざ者の関の彌太ッぺは、十年前に両親と死に別れ、幼い妹お糸とは生き別れになっていた。当時八つだった妹を捜す旅を続ける彌太ッぺは、旅の途中でお糸にそっくりなお小夜という娘と出会う。お小夜の父の和吉は盗人で、彌太ッぺがお糸のために持っていた五十両を盗み出してしまう。彌太ッぺは和吉を追い詰めるが、箱田の森介という男に斬られた和吉は、お小夜を旅籠の沢井屋に届けてほしいと頼み息を引き取った。沢井屋の女将は見知らぬ娘の引き取りを拒否するが、彌太ッぺの熱意に打たれて受け入れることにする。十年後、妹が病死していたことを知った彌太ッぺは、殺し屋稼業で金を稼ぐすさんだ生活を送っていた。そして彼は、美しく成長したお小夜と再会するのだったが…。
みなさんに勧められた映画。
こんな日本の名作を知らなくてごめんなさい。
もともと時代劇は大好物。
藤田まことは永遠の憧れなのである。
この映画にはそれに通じるものがある。
義理と人情。
ごめんなすって。
生粋の日本男児が颯爽と駆け抜ける。
人斬り彌太ッぺ。
悲しみで色黒化。
罪に闇に触れて以前の面影はない。
それでも義理と人情を忘れない。
花が語る、切なき心。
余計なセリフはいらない。
お小夜に亡き妹を重ねる。
叶わぬ願い。
白が正しく、黒が誤りだとハッキリできないのがこの世の常。
幸せには犠牲がある。
生きることは死ぬことよりもつらい。
最後まで自分を貫くカッコよさ。
鐘の音の向こうで花が揺れる。
彌太ッぺの結末を語るかのように。
わかっている。
切なさが胸を締め付ける。
夕暮れが美しい。
そう、明日も天気だ。
ちぶ~的きたっぺ!度5
こりゃまた日本の名作映画を見てもうた!50~70年代の映画はどうしてこんなにもかっこいいのだろう。