見たかったのに見逃してしまった映画を上映してくれる映画館は神。
自分の好みに合っている映画館は天国。
私の中の名作の一つである「キラーコンドーム」の映画のチラシが飾ってあってさらに大興奮。
あそこは映画好きにとってオアシスである。
映画友達がもっとほしい。
このマニアックな喜びを分かち合いたい。
「桐島、部活やめるってよ」の前田みたいに、また学生に戻れるなら絶対映画部がいい。
あらすじは......
とある田舎町の県立高校映画部に所属する前田涼也（神木隆之介）は、クラスの中では地味で目立たないものの、映画に対する情熱が人一倍強い人物だった。そんな彼の学校の生徒たちは、金曜日の放課後、いつもと変わらず部活に励み、一方暇を持て余す帰宅部がバスケに興じるなど、それぞれの日常を過ごしていた。ある日、学校で一番人気があるバレー部のキャプテン桐島が退部。それをきっかけに、各部やクラスの人間関係に動揺が広がり始めていく。
「桐島、部活やめるってよ」という一言で学校という世界が揺らぐ。
絶対的ヒーローを失うとき。
いくつもの伏線が仕掛けてくる。
360度見逃せない。
ただの青春群像劇だと思ったら大間違い。
これは学校という名の社会。
どうしようもできない蔓延った格差社会の縮図がここにある。
全く予想もしていなかった展開。
邦画がこんなにも素晴らしいと思ったのは北野作品以外は久しぶり。（ホラー系も抜きで）
気づけばあの鋭いエグさが好きだった「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の監督作品。
なるほど。
うまいはずである。
吉田大八監督の世界。
どこかに怪奇を感じる。
私が人間にみるホラーは、この人にも見えている気がする。
社会には成功者と敗者がいる。
成功者は敗者から見ればいつも格好がよく簡単そうだ。
敗者は自分が勝てないことを最初から知っている。
それでも負けることを選ぶ。
熱意や心があれば結果などどうでもいいからだ。
ある成功者はなんでもできてしまって、その価値が分からない。
才能という怠慢からは何も生まれないからだ。
敗者は当たり前のように成功者に憧れる。
でも、本当の成功者が敗者であることを成功者はいつか気づくのだ。
学校は社会である。
部活は会社である。
子供でも大人でも行きつく場所は同じ。
そこで生きるしかない。
クラスでも会社でもゾンビのようにお互いを食い散らかしている人間関係。
生きることは殺し合い。
悪が湧くのは、そこにいる者に悪が棲んでいるから。
たった一人欠けただけでも狂ってしまうくらい不安定。
失ってから分かる自分の価値。
崩壊という名の始まり。
青春は、青くてまだ染まってもいない。
小さな世界でもがく。
いつか世界はもっと広いと気づくまで。
だってそれしかできないんだから。
ちぶ～的鼻血ブ～度5
「鉄男」映像素敵！ゾンビシーン完璧！野球部のキャプテンかっこよすぎ～！！あんたがドラフト1位じゃ！！
