決断をして実行できたとき。
心には爽やかな風が吹き、見えぬ未来に期待をよせる。
たった3か月。
然れど3か月。
いつだって私には映画がある。
窮地に追い込まれたとき。
やはりそこには映画がいる。
「ミッドナイト・イン・パリ」を見て、やっと前に進めた。
行き詰っている人こそ見てほしい、そんな映画でした。
あらすじは......
ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いており……。
映画って夢を見るもの。
リアリティを楽しむ映画もいいけど、やはりそこにも夢があってほしい。
汚くても綺麗でも。
映画の中では自分が経験できないことが起きたりする。
見ている間だけは、その世界で生きられる。
自分の世界だけが人生じゃないって思わせてくれる。
だから映画が好きなんです。
これはまさにその王道。
心温まる浪漫に浸ろう。
コメディ俳優としてのイメージしかないオーウェン。
さりげない笑いのセンスの良さがほどよい。
いつもだったら鬱陶しいと思うこともあるのに。
間の取り方、セリフの言い回し。
天性の間抜けっぽさ。
それが愛嬌になり、この世界に引き込むのを邪魔しない。
恋人役のレイチェルがあまりにもアメリカ女って感じでウザいくらいだったのも、オーウェンとのバランスを調和するためだったのかもしれない。
そして、今回の目玉。
万年ダメ男のエイドリアン・ブロディ。
まさかのダリ役。
.......ッぴったり。
今まで見た中で一番よかった。
やはり、この男は変人役が身の丈に合っている。
ヒロインのマリオン・コティヤールは相変わらず美しいが。
私的には、キャシー・ベイツのおっかさん的なキャラが好きだった。
こんなに名優が集まっても誰一人強調しずぎてない。
ウディのまとめ力、サッカーチームの監督にもなれそうである。
ウディ・アレン監督作品はどこかレトロでオシャレ。
最近では「マッチポイント」が好きだった。
ウディ映画の彩り。
今回は、パリにふさわしく豪華でカラフルなカラー。
色を見るだけで作品を感じさせてくれる。
世界中の人を虜にする街並み。
そんなパリだからこそ、夢に浸せてくれる。
ロマンティックな出来事。
ウディはそんなことが大げさではなく本当にあるのではないかと思わせる。
人生なんて何が起こるかわかんないよと言ってるみたいに。
現代人が求める過去。
過去の人が求めた過去。
いつだって「あのときはよかった」と振り返る。
人生ないものねだり。
ないならないなりに自分なりに行けばいい。
今が、ここが悪いんじゃない。
”何か”のせいではない。
いつだっておんなじ。
パリの夜景をバッグに、ちょっと新しい一歩を踏み出せそうなギルが眩しかった。
と、同時に自分もそうでありたいと思ったのです。
ちぶ~的チャラ男ばっかりじゃん度5
天才は、いつだって女を肥やしに作品を生み出す。なんでも女がウムんですね~。