『本物なのかと不安になる。』
実在の殺人鬼、ヴェルナー・クニーセクが起こした一家惨殺事件をリアル過ぎるくらいに映画化。
公開当時は、打ち切りになってしまった程衝撃的だったらしい。
というか、今見ても怖ぇよ。
実録映像なのか?と疑うくらいリアル。
アーウィン・レダーの目が完全にイってしまっているのも、演技なのか疑うほど。
タイトル通り、見るもの全てを不安にさせる。
殺すことに特に理由がない。
快楽殺人者とも違うような虚無感。
理解し難い淡白で冷徹な感情。
主人公目線の映像や、手振れを多様する演出はそんな殺人鬼の意味不明さを表現しているようで余計怖かった。
殺人鬼になってしまうのは、大概生まれ育った環境に原因がある。
でも、それは本当の言い訳にはならない。
結局は、環境がどうであれその人自身の思考や思想が悪魔に変えるのだと思う。
その思考や思想も親や環境によって作られるかもしれないが…
最終的にはその人自身の本質が問われる。
理解できない悪魔のような人間は存在する。
そして、その悪魔は意外と自分の身近にいたりする。
久々に身の毛がよだった。
83年の作品なのに、全く古さを感じさせない妙な新鮮さもまた不気味でした。
ちぶ〜的ブルブル度5
殺人鬼の物色はこういう思考かと想像するとものすごく気持ち悪かった。
本日紹介した映画は…
アングスト/不安 (1983)
ANGST/FEAR