『相手は自分の鏡。』
エドガー・アラン・ポーの原作をロジャー・コーマン監督が映画化。
他にもエドガー・アラン・ポーの作品を映画化しているようだが、その中でもこれが傑作と言われているらしい。
多分、私は初めて見たけれど...
確かに、冒頭から洒落ている。
赤い男と悪魔と契約した傲慢な王。
悪魔は一体どこにいたのか。
伝染病が蝕んでいったのは、病だけではなかったということだったのだろうか。
中世のイタリアが舞台。
貧富の差が激しく、貴族たちは馬鹿騒ぎ。
伝染病も自分達には関係ないと言わんばかりの生活。
なんか、ここら辺の意識の低さは現代と変わっていないなと思ったり...
結局、人間は不幸が自分の身に直接降りかからないと何も行動しない。
起きてからでは遅いのに、他人事になってしまうと何も考えようとしないのだ。
悪魔と契約を交わしていい気になっていた王。
非人道的な行いで、悪魔になったつもりだったのだろうが...
本当の悪魔はそこにはいなかった。
というオチは妙に説得力があった。
悪魔と神様は紙一重。
私にはあの赤い男が悪魔ではなく、ある意味神様の試練にも見えた。
コロナ禍で映画を見ると、何を見ても考えてしまうのかもしれないけれど…
コロナも神様に与えられた試練だと思って、上手に付き合っていくしかないのかも。
今は、人類が神様に試されている…
そんなことを思わせる作品でしたね。
ちぶ〜的伝染病度5
どの時代もあるんですよね、得体の知れない病気。結局、どうしようもならないことはいつの時代もあるってことですよ。
本日紹介した映画は...
赤死病の仮面 (1964)
THE MASQUE OF THE RED DEATH