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「泣く子はいねぇが」

「泣く子はいねぇが」


なまはげが教えてくれたこと。』

 

 

秋田では、今「鬼滅の刃」よりも熱い映画。

 

実際、「鬼滅の刃」よりも売れているらしい。

 

私が鑑賞した時も劇場はほぼ満席。

 

やはり、監督が秋田出身の佐藤快磨監督というだけあって今まであった秋田映画とは違う。

 

方言の違和感も描き方の違和感も少ない。

 

若者がほとんど訛っていないのは、秋田あるあるだし。

 

男鹿の伝統行事のなまはげ

 

鬼の顔して実は、神の遣い。

 

なまはげを通して、一人の男が自分の人生と向き合う。

 

定番だけど、温かい作品でしたね。

 

 

私の小さい頃は、町内会でなまはげ当番があって時期になると家になまはげが来ていた。

 

なまはげの正体は近所の父さんだけど(笑)

 

やっぱり、怖かったですねぇ。

 

殺されるかと思うくらい、あの風貌は怖い。

 

でも、私はただ拝めばいいだけの神様より叱ってくれたり怖がらせてくれるなまはげの方が好き。

 

キレイごとだけじゃ生きていけないよっていう教えを感じるので好きなんですよね。

 

秋田の若者も子供も激減しているせいで、なまはげ文化も廃ってきている。

 

実は、なまはげも色々種類があったり場所によってはお面も同じようで全然違う。

 

時代が変わってくと形もどんどん変わっていくかもしれないけれど、秋田県人としては残しておきたい伝統の一つ。

 

そんな想いが秋田県人にはあると思うけど、そういうところにこだわりや愛情を感じれたので大変満足です。

 

ただ、物語としては劇的な展開もなくじわじわとくる感じで分からない人には全く分からないかもしれない。

 

私は、以前監督の「ガンバレとかうるせぇ」という作品を秋田で上映したことがあって知っていたのでスっと入ってきました。

 

やっぱり、監督はきれいごとには興味がないんだなと(笑)

 

だから共感できたのかも。

 

 

人間ってそんな簡単に変われない。

 

失敗をして、後悔をして、前よりもマシな人生を送るためにどうすればいいのか悩んで悩んで…

 

次はちゃんとやろうなんて思っても、せいぜい一歩ずつしか進歩できない。

 

なまはげが教えてくれたこと。

 

それは、向き合うことや認めることだったんじゃないかなぁ。

 

失敗しても怒られても前に進む勇気を忘れちゃいけない。

 

泣く子はいねぇがって怖がらせるなまはげの教えってその時じゃなくて、大人になってからじゃなきゃ気づくことができないのかもしれませんね。

 

 

ナイスキャスティング度5

ギバちゃん最高かよ!あの怒るシーンはど迫力。ああいう父さん、昔はたくさんいたのよね(笑)他人でもあんなに怒ってくれる大人って貴重。そして、それが当たり前の文化は誇りに思うべきですね。

 

 

 

本日紹介した映画は…

 泣く子はいねぇが (2020)

監督 佐藤快磨

「泣く子はいねぇが」
あらすじは…
秋田・男鹿半島のさびれた港町、娘が生まれたのにいつまでも父親の自覚を持てないたすく(仲野太賀)に、妻ことね(吉岡里帆)は愛想をつかしていた。大みそかの夜、「悪い子はいないか」となまはげたちが練り歩く街の様子を生中継していた全国放送のニュース番組に、全裸のなまはげが全力疾走する姿が映る。そのなまはげの正体は、妻との約束を守れず泥酔したたすくだった。
 
yahoo!映画より引用)