『戦争が生んだ痛すぎる愛。』
全編モノクロ。
レトロで繊細な雰囲気が物語を綴っていく。
婚約者の友人の秘密。
そして、それが婚約者の秘密へと伝染していく。
なんと、悲しいことか...
戦争で失った愛の代償は残酷で切なかった。
愛故に嘘をつく。
愛する人を守りたくて...
その嘘がどんどん愛を苦しめていくのだ。
とにかく役者がとても良い。
婚約者を失い、その家族と一緒に同居している婚約者アンナ(パウラ・ベーア)の静かで深い愛情を感じる瞳にうっとりした。
婚約者の友人アドリアンを演じたピエール・ニネの不安定な心情を上手く演じていて圧倒される。
見終わってからも、もし自分だったらどうするだろうか?
と、考えてしまう。
この悲しさに、この苦しみに、私だったら耐えられるだろうかと。
あのラストに私は、女の弱さと強さを感じてグッときてしまったのでした。
ちぶ~的戦争の恐ろしさ度5
分かりやすい悲劇もあるけれど、こういう悲劇もある。やはり、戦争から生まれるものはロクでもない。
本日紹介した映画は...
婚約者の友人 (2016)FRANTZ
- 監督 フランソワ・オゾン
- あらすじは...
1919年のドイツ。婚約者のフランツが戦死し悲しみに暮れるアンナ(パウラ・ベーア)は、フランツの墓に花を手向けて泣いているアドリアン(ピエール・ニネ)と出会う。フランツと戦前のパリで友情を育んだと語る彼に、アンナとフランツの両親は次第に心を開いていく。やがてアンナがアドリアンに婚約者の友人以上の感情を抱いたとき、彼は自らの秘密を明かし……。
(Yahoo!映画より引用)