年に一度くらいしか3D映画を見ない。
なぜならば、あの3D眼鏡が好きじゃないから。
立体的な映像はいいが、いつもと見る景色が違いすぎて酔うのだ。
大体、眼鏡をかけてみるときは眼鏡オン眼鏡になっちゃうし...
でも、これはいろんな方の勧めで3Dで見ました。
アドバイスをありがとう!
3D映画をあまり認めていない私でも、この映画は3Dで見るべき作品だと思う。
3Dの世界が彼が生きた世界に近づけてくれる。
さらに、実話であるから余計にこの主人公のフィリップを感じることができた。
最初、私はこの映画を予告編で見たときに、ただの綱渡りの話で映画が一本つくれるのかと疑問に思った。
友人に勧められるまでは劇場で見る気もおきなかったのである。
それがどうだ。
この言葉にできないほどの感動。
どうすればいいのか分らなくなるほどの生命力溢れるパワー。
フィリップという一人の男が挑んだワールド・トレード・センターでの空中綱渡り。
足がガクガク震えたのは私が高所恐怖症だからというだけではない。
生きていれば何か一つ夢を人は持つものだ。
大きさは人それぞれ。
でも、人の夢は大抵予想範囲内。
フィリップの夢は誰もが思いつくことすらないものだった。
命がけの綱渡り。
命を懸けてでも夢を実現したいのはきっと並々ならぬ理由があるに違いない。
と思うのに、ただ渡りたいと彼は言う。
誰に言われたからでも誰に影響されたわけでもない。
誰もが絶対に挑戦しようとしないことで何かをつかみ取ろうとした。
なんということだ。
そんなことにどうしてなるのだ。
と、凡人には理解できない領域。
だからこそ、”ただ綱渡りをした男"が偉大な男に見えてくる。
誰もがしないこと。
誰もが恐れること。
誰もが理解できないこと。
彼の夢は多くの人に言葉にできない何かを与えた。
この映画を見た私という人間も。
理由がない夢が与える多くの希望という産物。
見終わってからもすぐ立ち上がることができないくらいの感情に包まれる。
そんな傑作でありました。
ちぶ~的高所恐怖症度5
高いところが苦手な人にとっては終始地獄。手に汗をかきすぎて見終わった後は感動とともに疲れ果てるのでした。