大嫌いなスーツを着た後に、どうしてもこのむしゃくしゃした気分を解消したくて「フライト・ゲーム」を見に行った。
私は、飛行機に初めて乗ったのは高校の修学旅行の時で離陸がかなり怖かったのを覚えている。
だからでかい図体をしてるのにビビっているリーアムおじさんを見てかなり同情してしまった。
リーアム・ニーソンが不穏。
ま、いつもだけど。
今回もなかなかのはちゃめちゃ。
正統派ヒーローってのはもともと似合わないのでこれくらいがいいかもしれない。
キャッチコピーにある「全てを疑え。」
というよりは、「全員が疑う。」の方が正しい気もする。
こんなに信じてもらえない男がいるだろうか。
「あ~あ」と思わず声が出そうになるほどハラハラさせられる。
もっとうまくできないものかと心の底から思う。
中年オヤジの不器用さは危ない。
飛行機。
アル中。
強面。
この3つが揃うと大抵なんでもOKになってしまう。
そして、リーアムおじさんだから成立する強引さがいい。
最近は、これ系が多いが満足度が高いのは作品をモノにできる力が十二分にあるからだろう。
正直、リーアムおじさんのせいで犯人は途中からどうでもよくなった。
誰が犯人かよりもどうやって犯人を追いつめるのかというところの方が面白い。
スリリングでスタイリッシュな反撃シーンは痛快。
あのシーンはカッケーの極み。
ごはんにふりかけはいらないのだ。
白米は白米でいけるんだ。
という感じ。
皆様も、ぜひ劇場で味わってみてはいかかでしょう。
ちぶ~的ワルオヤジ度5
もし、礼儀が正しくておとなしいおっさんだったらこのストーリーは展開しない。そして、美女はすぐ信用してしまうところもワルオヤジならではだろう。