この年になると、姉妹喧嘩することすらなくなる。
小さいころはかなり激しい喧嘩をしたものだが、その理由は大抵がしょうもないことだった。
次の日になったらケロっとして忘れている。
が、大人になってからのきょうだい喧嘩って意味がちょっと変わってくる。
しがらみがきょうだいという関係すら複雑にしてしまうのだ。
「続・座頭市物語」を見て、きょうだいでも絶対なんて関係はないのかもなって思う。
あら....
多分、見る順番を間違ったぞ。
"新"より"続"が先でした...
こちらは実の兄でもある若山富三郎(当時は城健三朗)との共演作。
1作目が傑作すぎたので失速感は否めない。
そして、いつもの座頭市シリーズとは違う感じ。
それはきっと血を分けた兄弟の話だからなのだろう。
今まで、勝新太郎と若山富三郎は名前もまったく違うし顔もまったく似ていないと思っていた。
が、この作品を見て驚く。
お互い若いせいなのか瓜二つなのだ。
若山富三郎は低く重い口調で重厚感がある。
そして、やや聞き取れない。
それに対して勝新太郎は、聞きやすいセリフ回しにタイミングのいい間の開け方にセンスを感じさせる。
なかなか絡んでいかないので最後の方まで兄弟の話だということすらよく分からなかった。
それでもファンとしては、兄弟共演を見るにはいいかもしんない。
斬っても切れない兄弟の縁。
いつもと違うラストに市の怒りを感じる。
正当化できない世の中。
誰にでも捨てることのできないものがある。
終わることのできない悲しき旅がまた続くのかと切なくなった。
ちぶ~的兄弟争い度3
どうせならもっと血みどろの争いが見たかった。こてんぱんにやられている姿を期待してしまったぜ。