ホラー映画さえあれば!ちぶ〜のイラスト付きレビュー

映画漬けのちぶ〜が、映画を観たら例えつまんなくても!イラスト付きで映画レビュー(ホラー寄り)をアップしてます!週末はホラー特化ブログやドラマ関連の記事も!

Netflix韓国ドラマ「誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる」交錯する2人の殺人鬼!ネタバレ考察

Netflix韓国ドラマ「誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる」交錯する2人の殺人鬼!ネタバレ考察あり

サイコな奴が多すぎる!

 


⭐️作品情報※Filmarks引用 

🎞️鑑賞媒体:Netflix

誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる(2024)
아무도 없는 숲속에서/The Frog
公開日:2024年08月23日

製作国:韓国

全8話 各話再生時間:50分
監督 モ・ワンイル
脚本 ソン・ホヨン

 

キャスト

キム・ユンソク
ユン・ゲサン
コ・ミンシ
イ・ジョンウン

 

⭐️ちぶ〜的評価

🐽🐽🐽🐽4ブヒ(セレブちぶ〜)
 
⭐️あらすじ…Netflix引用

妻を亡くした後、平穏な土地でのんびりと貸別荘を営むチョン・ヨンハ。だがある日、ひょんなことから子連れの予約なしの客を泊めることになり...。

 

⭐️予告編
 

⭐️交錯する二つの物語と結末!※ネタバレあり 

キャストも多いし、時代が二つ交錯していくのでややこしいです!

簡単に整理してみたのでご参考になれば!

 

〜主要登場人物整理〜

妻を無くした別荘経営者、主人公:チョン・ヨンハ(キム・ユンソク)

ヨンハの娘、妊娠中:ウィソン(ノ・ユンソ)

 

息子と別荘に泊まりに来た謎のサイコ女:ユ・ソンア(コ・ミンシ)

 

モーテル関連の事件を2000年頃から追っている女署長:ユン・ボミン(イ・ジョンウン)

 

2000年頃のモーテル経営者、現在はボケ気味:ク・サンジュン(ユン・ゲサン)

サンジュンの妻、のちに自殺:リュ・ウンギョン (ソ・ウンギョン)

サンジュン夫婦の息子、復讐に燃える:ク・ギホ (チャンヨル)

 

〜現在〜

ヨンハ(キム・ユンソク)は、一人でのんびり別荘経営をしていたが、小さい息子を連れてやってきた謎の女ソンアによりすべてが一転する。

別荘を去った後に異変に気づいたヨンハは、ソンア(コ・ミンシ)が自分の息子(のちに分かるが連れ子)を殺したのではないかと確信する。

だが、警察に通報してしまうと経営ができなくなるのでは?と通報するのをやめ、きっと自分の思い込みだと言い聞かせる。

だが、ソンアはヨンハが通報しなかったため居心地のいい別荘だから自分に売ってくれと戻ってくる。

ヨンハは、抵抗し通報しなかったことを後悔する。

が、「通報すれば殺人の証拠を改ざんし黙っていたのだから、あなたも共犯。可愛い娘に何かあったらどうする?」と脅され八方塞がりに。

このままでは、平和を取り戻すことができない!と、思っていた時に2000年にモーテルで起きた殺人事件に辿り着く。

 

〜2000年から2001年くらい〜 

2000年頃、夫婦がなけなしの金でモーテルを経営していたが夫のサンジュン(ユン・ゲサン)が車で立ち往生していた男に声を掛ける。

部屋が空いているからと、その男を自分のモーテルに泊めた。

次の朝、その部屋で殺害された女の遺体が発見される。

この事件は大きく報道され、モーテル経営ができなくなり夫婦関係も悪化。

生活も苦しくなり、人生に絶望したサンジュンの妻ウンギョン (ソ・ウンギョン)は自殺。

サンジュンもこの一件により精神を病んでしまい、今は施設暮らし。

息子のギホ (チャンヨル)は、モーテルで殺人事件を起こした殺人鬼を殺すため復讐の準備を進めていた。

 

〜2つの運命が交錯した物語の結末〜

大丈夫!サイコ女のソンアはちゃんと死にます!ヨンハは最後は平和を取り戻すよ!

ヨンハが昔、事件が起きたモーテルに行くとサンジュンの息子であるギホと遭遇する。

警察だと思ったギホは、ヨンハを拘束し家族を崩壊させた殺人鬼を殺しに行く。

サンジュンの友人の協力もあり、自分の手で復讐を遂げ、ヨンハと話をしているうちにヨンハも自分達と同じ苦境に立たされていることを知る。

ヨンハは、サンジュンにも会いに行っており殺人事件の被害者としては報道されなかった〝被害者”家族に、自分を重ねる。

ギホにアドバイスされ、また後悔しないよう自分の力でソンアを倒そうと立ち向かう。

 

その頃、ソンアはヨンハの友人やヨンハの娘ウィソン(ノ・ユンソ)も殺そうとしていた…

だが、か弱く見えたウィソンは意外と強くソンアは手こずる。

別荘に戻ったヨンハは、大怪我をしている友人を見つけたが娘は見つからない。

裏でユン刑事と協力し合い、ウィソンをギリギリのところで見つけソンアを逮捕する。

だが、証拠不十分となり釈放。

やっぱりヨンハは自分の手でソンアを止めるしかないと決心する。

ユン所長は、確実な証拠を掴むためソンアが隠しているものを捜索。

その結果、それは同僚刑事の遺体だった...

ソンアを逮捕しようとしたところ、ソンアの元夫が息子の仇を撃ちにやって来た!

そこにはヨンハも!

追い詰められたソンアは、金持ちの父親になんとかしてくれと懇願するがソンアが殺人を楽しんでいる写真をPCからみつけたため見捨てられる。

最後まで殺人を犯したことに反省の色がないソンアは元夫に射殺され死亡。

 

ヨンハもその親友も、無事だが別荘経営はしばらくお休み状態に。

ユン所長は、ギホに会いに行く。

実は、殺人鬼を殺したのがギホであることには気づいていたよう。

自分の管轄ではなくなる、証拠もないから犯人を追う気はないと言いギホに自分の人生を生きるよう促す。

 

ラストでは、ヨンハの娘であるウィソンが夫と子供を連れて別荘に暮らしているシーンが流れる。

家族団欒をしている時、ギホから電話がかかってきてヨンハは「会って話をしよう。我々にはたくさん話さなければならないことがある」と言うのだった。

 

⭐️ドラマを更に楽しめるアレの意味!

〜タイトルは「誰もいない森で木が倒れたら音はするのか」から来ている!〜

Googleで調べてみたよ!

「誰もいない森の中で木が倒れたら音がするか?」という哲学は、18世紀の哲学者ジョージ・バークリーが提唱した「主観的観念論」で物事の存在や知覚に関する問題を考えさせるもの。

バークリーの主張では、物の存在はそれを知覚する存在者があって初めて意味を持つという。

つまり、もし誰も木が倒れるのを知覚しないなら、木が倒れる音は存在しない、という結論に至る可能性がある。

彼の有名な言葉に「存在するとは知覚されることである」というのがあるそうだ。

この哲学的問題は、客観的現実と主観的経験の関係を探り、音は、物理的には空気の振動によるものだが、それを「音」として認識するためには、それを知覚する耳や脳が必要。

したがって、この問いは、物理的現象と人間の知覚との関係を深く考察するテーマとなる。

二つの視点で考えると面白い!

    •    リアリスト的視点:音は、たとえ人がいなくても空気の振動として物理的に存在する。

    •    観念論的視点:音は知覚されなければ存在しない。

 

このドラマに当てはめると、実際は起きた殺人を自覚さえしなければなかったことにできるか?みたいな感じではないでしょうか。

傍観者ではなく、抹消したい一心で...

誰も知らなければ、見ていなければ、聞いていなければ、それは結局なかったことになるのではないか?

いや、なかったに違いないと言い聞かせたい主人公の心理をよく表現した言葉ですね。

 

~英題の「The Frog」の意味~※ややネタバレ

「運悪く石に当たったカエルは、誰が石を投げたのか?なぜ自分なのか?悩み続ける」

と、ユン署長がカエルについて話すシーンが印象的でした。

英題になっているくらいなのでカエルには大きな意味があります。

カエルは多分、被害者になれなかった被害者のサンジュン一家のこと。

納得はいかないが、自分ではどうしようもない不幸が襲ってくることもある。

悩んでも答えは絶対に出ない。

恨んだり復讐しても解放されることはない...

ギホがそのカエルになってしまっていると気づいたからこそ、ユン署長は彼を追わないことにしたのではないでしょうか。

そう考えると、彼女の行動は自然だったように思えますよねぇ。

 

⭐️ネタバレなし感想!

ここまでのサイコな女は、ちょっと爽快だった!w

負の連鎖が更に不幸を呼ぶ。

子供絡みは嫌だなと思ったけど、直接的な描写はないので安心してください!

おじさんが若い女に翻弄されていく様は、スリル満点でした。

現在と過去を行ったり来たりするので、終始混乱...

なので、見終わってからこの記事を読むとやっと腑に落ちるかもしれません。

それくらい頭は使いますw

韓国らしいスリラーで男とか女とか関係ない惨劇!

狂ったサイコを真正面から描いている。

日本じゃ絶対にできないドラマだと思うw

このドラマの面白いところは、殺人鬼が起こした事件を中心に描きながらも普通は被害者と言われない人たちにスポットを当てたところ。

被害者というのは、直接関わっていない場合でも見えない場所にいるということを忘れてはならない。

たった一つの事件に、何人もの人が関連し不幸を呼ぶ。

私利私欲を満たすためだけの殺人なのに...

こんなに不条理なことってあるのか?

実際にあるのだから怖い。

事件は起きている。

見えない場所でも。

例え、認知されていなくても。

目を覆いたくなることが本当に存在する。

逃げても何も変わらない。

タイトルの意味を何度も考えてしまう!

哲学的なストーリーに中盤からは一気に掴まれます!

サイコ女を演じたコ・ミンシの熱演にも注目です!

ラストまで哲学っぽいw